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白みそ&郷土雑煮作り(小学5年生)

―今日は農家の女性が先生! 伝えたい! 季節の恵みで作るほんまもん・和泉の食文化―

(2006年10月20日 和泉市立南池田小学校 にて)

田植え〜稲刈り、梅干し作り、出前授業でしょうゆ作りも

 和泉市立南池田小学校は和泉市の南側に位置し、児童数約600人、創立130年を迎えた歴史ある小学校。学校のまわりは、白い土塀と門がある古くからの一戸建が残り、学校前のバス通りを少し入ると、畑が広がり都市近郊の農村、そんなのどかな環境の中にある学校です。

「今年、うちの学校は、教育田がありますから春は田植えをして秋には稲刈りをします。初夏には梅干しも漬けましたよ。出前授業をお願いしてしょうゆも作りましたし・・・。お米とかかわって日本人が古くから親しんできた保存食について体験を通して積極的に学びたいと考えているんです。今までの様子は5年生の教室の前の廊下に貼ってあるからぜひ見てくださいね」と、まず校長先生がにこやかにお話してくださいました。

白壁、瓦のある一戸建てが続く道を自分達で刈った稲を学校まで運ぶ子ども達

学校から歩いて15分ほどの教育田周辺。瓦屋根の大きな家が建つ

5年生の教室前の廊下の掲示―田植え―

梅干し作り

しょうゆ出前授業

30人クラスのうち6〜7人が家で農業を営む

 白みそを作る5年生は90人。「1クラス30人のうち、農業を営んでいる家の子どもは6〜7人でしょうか。昔はほとんどの家が農家だったと聞いていますが、年々減ってきています。この前、授業で『食糧危機になったらどうする?』という問いかけをしたんですね。そうしたら、お米を作っている家の子が誇らしげに言うんです。『うちは大丈夫!』って」。5年の学年主任の先生はこんなエピソードを笑顔で話してくれました。

白みそ作りの先生は和泉市の農家女性

 白みそ作りの会場は家庭科室。白みそ作りの先生は、和泉市の農家女性50人で組織し、朝市での野菜販売、和泉市の特産品の加工製造販売などでがんばる「有限会社いずみの里」の4人。南池田小学校では以前に地元産のみかんでマーマレードの作り方を教えたり、給食に白みそを提供しているので「この学校ではもう私たち、おなじみの顔なんです」と。家庭科室は3階。白みそを仕込む大きな樽や、桶、材料を階段を何度も往復して運びこみ、準備OK!

 そこへエプロンをし、「和泉市版食事バランスガイド」をモチーフにしたお揃いのバンダナをした子ども達が「よろしくお願いします!」と元気な声で続々と家庭科室に入ってきました。

おそろいのバンダナをして準備OKの子ども達 大豆をひくミンチ機の具合を確かめる、「いずみの里」のみなさん

小学5年生に「和泉市版食事バランスガイド」紹介

 「和泉市版食事バランスガイド(PDF、4.8Mb)」の基本形(2200kcal±200kcal)は、10歳〜11歳=小学5年生からの男子が対象になっています。

 そこで、白みそ作りの前に「和泉市の伝統料理をこの地に新しく住む人達にも伝えたい」思いから「和泉市版食事バランスガイド」の作成に協力した和泉市食生活改善推進協議会の佐藤由紀子会長が、自分達で作った「和泉市版食事バランスガイド」のタペストリーの前に立ち、子ども達に説明をしました。
  「みんな、コマ、知っているよね。食事のバランスが悪くなるとこのコマが倒れちゃうのよ」、「『和泉市版食事バランスガイド』の果物は、和泉市でとれるみかんといちごなの。全国版はりんごとみかんだけどね。だから地域で採れる季節の恵みをみんなしっかり食べましょうね」、「今日作った白みそで作るお雑煮は『和泉市版食事バランスガイド』に載っているの。和泉市では昔からお正月に食べるお料理なの」と、わかりやすく子ども達に語りかけました。

 グループごとの机の上には「和泉市版食事バランスガイド」のリーフレットが置かれ、子ども達はお話を聞きながら何度も裏表をひっくりかえし、コマの形を確認したり、コマから出ているヒモ、運動している人間、「白みそ雑煮」などの郷土料理の絵をおもしろそうに見ていました。

子ども達に「和泉市版食事バランスガイド」を説明する佐藤会長

手作りの「和泉市版バランスガイド」タペストリー。料理はマジックテープ付きで取り外しができる

各テーブルに置かれた「和泉市版食事バランスガイド」

ほら、さわってみて、ちょっと舐めてみて!

 いよいよ白みそ作りが始まりました。最初にいずみの里の久保充己代表が、作り方をひと通り説明し、各テーブルに、ゆでた大豆、塩、米麹が配られ、白みそ作りがスタート! 所々にいずみの里のみなさんがついて、各グループの作業を助けます。

 ゆでた大豆を手回しミンチ機や電動ミキサーで挽く係、桶の中で米麹をほぐす係に分かれ、作業が始まりました。手回しのミンチ機は結構力が必要で、5年生には少し大変そうでした。挽かれた大豆は桶に移され、ほぐしてあった米麹と混ぜていきます。
  そこへ塩と水を入れさらに練っていくと「ヌルヌルする」「このにおい、酔いそう」「なまあったか〜い」と、子ども達はテーブルの上の桶に手をつっこみながら、体験したからこそ感じる言葉を次々と発します。
  久保さんが「ちょっと舐めてみて」と言うと、何人かが恐る恐る舐めてみる…「しょっぱ〜い!」の声。混ぜあわさったところでまるめ、今度は大きな樽に投げ込んでいく、まさにボール投げで、特に男の子は大はしゃぎでした。

 全部のグループの樽にみそが仕込まれたところで「じゃあ、みなさんの大切なおみそは今日預かっていきます。お正月が過ぎた頃におみそになるから、今度はそれで『白みそ雑煮』を作りましょうね」と、久保代表の言葉で白みそ作りは無事終わりました。

白みそ作りの先生は4人

この樽に最後にみそを仕込む

各テーブルに配られたゆでた大豆、米麹、塩

みんなで力を合わせて、大豆と米麹を混ぜる

大豆と米麹、塩、水が混ざりだんだんに丸められる硬さになってきた

丸めたみそ玉を樽に投げ込む

南池田小学校5年生製造の白みそ、仕込み完了!

日常の活動の中で「和泉市版食事バランスガイド」を継続してアピール!
―「ほんまもん、見つけよう! 忘れないでおこうよ!」―

 今日の二人の先生(佐藤会長、久保代表)は、「和泉市の食文化の伝統を若い人達や、新しく和泉に移り住んだ人達にも知って欲しい。私達が伝えなくてはなくなってしまう」という思いから「和泉市版食事バランスガイド」の作成段階から関わってきました。その思いが実を結び、和泉市の郷土食である茶がゆや新興作物のいちごを入れ込んだ「和泉市版食事バランスガイド」が誕生しました。

 誕生後、お二人は和泉市のあちこちで料理教室を開いたり、イベント会場で「白みそ雑煮」をふるまう、といった日頃の活動の中に「和泉市版食事バランスガイド」をしっかりと位置づけ活動を継続されています。そういった活動こそ、「和泉市版食事バランスガイド」が和泉市の人達に親しまれ、しっかりと日常の食生活に根付き、新しい和泉の食文化を作っていく原動力に違いないのです。

お米と大豆でおみそができるー知らなかったことを知りました

 白みそ作りが終わった後で、子ども達に白みそ作り体験の感想を書いてもらいました。

 年あけの1月30日、2月1日は、みんなで作った白みそで「白みそ雑煮作り」を作る日。みんな今から、この日を心待ちにしているようです。