地域に根ざした食生活推進コンクール2001 【前のページに戻る】

地域に根ざした食生活推進委員長賞

食生活改善分野

「次代を担う子ども達とのかかわり二題」

大川町食生活改善推進協議会(香川県大川郡大川町)

【活動の内容】

1、大川町食生活改善推進協議会について
 大川町食生活改善推進協議会は、健康問題の高まりの中で、国の健康増進事業開始に呼応して、昭和54年5月18日、保健所並びに町の実施する、栄養教室修了生でもつて設立しました。運営に当っては、町行政と緊密な連携、協調を保ちながら自主的な運営を行い、町の健康づくりの推進母体として、町の11世帯に1人の割合で活動を続けています。


 設立以来の活動は、調査、研修、研鑚を重ね、健康のための料理の普及、健康診査受診推進、運動習慣の普及推進、他町・他県並びに国際交流等、広範囲にわたっています。毎月第1水曜日は定例料理教室を実施しており、料理の普及活動の対象は、幼、小、中学生、主婦、男性、高齢者まで全世代に及んでいます。


 平成12年新しい「食生活指針」が厚生省、文部省、農林省のもとに策定されたのを機に、「ふるさと通学キャンプ」を実施、また小学2年生を対象にした「大豆を育て豆腐づくりに挑戦」の2題について述べてみたい。


2、ふるさと通学キャンプについて

1)はじめに
 食生活改善推進員(以下ヘルスメイトという)としての活動を楽しんでいる私が、この行事に参加するようになったきっかけは、第2土曜日に「親子ふれあいクッキングスクール」を開催するようになって、教育委員会との連携が年年深くなってきたことに始まります。委員会を訪ねた時、町内の小・中学生を対象に集団生活体験キャンプの企画について相談がありました。


 今の子ども達は、同学年の交流はあるが異学年との交流が少ない。私たちの小さい頃は高学年生が公園で遊んでくれたり、宿題を見てくれたりしたものです。との話がヒントになり、大川町独特な「ふるさと通学キャンプ」を開催することとしました。ヘルスメイトは、献立、食事づくりをはじめ、食べ方や箸の持ち方、伝統料理の由来、食生活指針の話し、洗濯の仕方等、日常生活の基礎となるものを子ども達と一緒に行うという、いわば母親の役割を担ったのです。


 平成12年の成果は予想以上であり、平成13年度は多くの子ども達の応募があり、食事づくりについても女性団体からも是非かかわりたいとの申し出があり、さらに広がりを見ることが出来ました。

2)目的
 (1)集団生活を通して、望ましい人間関係のありかたを体得する
 (2)責任感と行動力を養う
 (3)日常生活における家事全般を実践することにより、自分のことは自分で行うという自立精神を養う。

3)対象者
 町内の小学生及び中学生の希望者(H12小学生92名・中学生31名 計123名)(H13小学生218名 小学生の参加が多く中学生は除く。)

年度 回数 参加人数 期間
平成12年1回目 59人 5月 8日(月)〜11日(木) 3泊4日
同年2回目 64人 5月15日(月)〜18日(木) 3泊4日
平成13年1回目 110人 5月14日(月)〜17日(木) 3泊4日
同年2回目 108人 5月21日(月)〜24日(木) 3泊4日

4)費用
 米……5カップ、お金……600円


5)キャンプの場所
 大川町南川 自然の家(町営施設)


6)内容
 (1)キャンプ会場で、集団生活を行いながら通学します。もちろんテレビ、ゲーム、おやつもない生活。楽しみは手づくりカルタで。


 

(2)日常生活(炊事、洗濯、掃除)は子どもが中心になって行います。役割分担は班ごとに子ども同士の話し合いで決めます。


 (3)地域の文化とのふれあい


 伝統芸能である南川太鼓や郷土料理を知り体得します。


7)協力者


 (1)ヘルスメイトを中心にしたボランティア、13年度は女性団体リーダーも加わり、日常生活のありかたについて、指導と援助、郷土料理にまつわる話、伝統芸能の指導をします。献立についてはヘルスメイトが担当します。


 (2)キャンプファイヤーを担当するジュニアー、シニアリーダーはキャンプファイヤーについての話、ゲーム等で楽しい夕べを過ごします。


8)参加した子ども達の感想とその後の変化(成果)
 (1)子ども達が、食事の大切さ、郷土料理のおいしさを理解してくれました。


 (2)「山野草、川魚に興味を持つことが出来て、とてもたのしかった。」「来年も是非参加したい。」参加しなかった子は残念がって、来年こそはと意気込んでいるようです。従って、13年度は倍を越す人数となりました。


 (3)地域の美化活動、プール掃除にも積極的に参加するようになりました。


 (4)学校では見られないほど、生き生きとして何事にも積極的に取り組むようになった(教師談)とのことです。


 (5)洗濯、食事づくりを、土、日には手伝ってくれるようになつたが、いつまで続くやら。……現在もおおむね続いているようだ。また食事について関心を持ち「1日33・30運動」と言われ驚いたり、嬉しくなったり(母親談)。


9)このように、親子によころばれ、大きな反響をよんだ事業になりました。教育委員会と相談しながら、さらに続けて行きたいと思います。


3、大豆を育て豆腐づくりに挑戦

1)はじめに
 地元小学校へ無形文化財の南川太鼓の指導に通うようになって26年になります。その間、教師や子供に折りに触れ「食べることの大切さ」を話し続けていました。そんな時、2年生の担任から、「大豆育てから豆腐づくり」までを学習の中に取り入れたいという要望があり、喜んで引き受けることにしました。


2)過程
 作物がどのように成長し、どのように加工されるかについて学習するとともに、作物の良し悪しはその人の息の吹きかけようで決まります。つまり毎日の観察が大事であると話しました。


作業日時 作業

6月20日…苗づくり2日水につけ、ポットにまく。
  28日…学級田のたがやし
7月 1日…苗植えと水やり 毎日観察、9月上旬実をつけだす。
12月5日…取り入れ 土から抜き、葉を落とし束ねて乾かす。
  21日…収穫 木槌で叩き皮の中より実と取り出す。
1月20日…豆腐作り 指導のもとに作る
  24日…豆腐作り(おさらい) 研究授業のため子ども達が中心になって作る


3)成果
 (1)よく観察しており、私が学校にいくと駆け寄ってきて、大豆の状態を話してくれ、実になるのを待ち遠しく思っていた。


 (2)取り入れ、実にこなす時、生き生きと楽しそうに作業に取り組んでいた。


 (3)収穫の喜びを実感することが出来た。


 (4)2度、豆腐作りに挑戦、2度目は研究授業があるので、1回目の取り組みは担任、子どもともに真剣、おさらいをしたのか 24日は自分達でほとんど作り大成功。先生方にも誉められ、2度の試食で本物の味、おいしさを知った。


 (5)家族にも、このおいしさをと思いやりの心が育まれた。食べることは心を豊かにし、人間関係を良くする。


 (6)学校、道などで会うと「あっ 高嶋さんだ」とにこやかに声をかけてくれる。


4)教師と子どもが一体となって取り組み、全員の感想が綴られた1冊の本を作成、届けてくれた時の嬉しさは格別な想いであった。13年度も続いて取り組んでいる。


4,まとめ
 ヘルスメイトは、単に定例的な活動に終わることなく、常に問題意識を持ち、機会をとらえて、積極的に社会活動に参加して行くべきだと思います。今回の体験は、ヘルスメイト又私にも手応えのある活動であったし、周囲からも感謝され、また高い評価を受けました。心豊かで健全な子どもの育成ということに関わっていくという守備範囲の拡大も、ヘルスメイトを大きなものにしていくと思います。


 9月には、生涯学習講座、演劇教室等にも、2年にわたり協力、町内の各層特に若い人びとからより一層の理解と協力が生まれ、地域に根ざした食生活推進活動も成果をみることが出来るでしょう。



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