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第2回食育フェア
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    ▼記念講演

    第2回食育総合展「ニッポン食育フェア」会場内
    1月16日(日)15:10〜16:00

    「なつかしい未来へ〜地域に大きな食卓をつくろう〜」

    講師:結城登美雄 (ゆうき とみお)
    プロフィール:宮城教育大学非常勤講師。民俗研究家。住民を主体にした地域づくりの手法「地元学」を提唱。宮城県宮崎町(現在は加美町)の「食の文化祭」、北上町「みやぎ食育の里づくり」アドバイザー。「地元学」と「食の文化祭」で平成16年度(第55回)「芸術選奨文部科学大臣賞」(芸術振興部門)受賞。
    著書「山に暮らす 海に生きる」(無明舎出版) 。「増刊現代農業」にほぼ毎号寄稿。

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    ●講演内容

    (司会)

     本日は宮城教育大学非常勤講師をお勤めでいらっしゃいます民俗研究家、結城登美雄さんをお迎えして講演を行ってまいりたいと存じます。結城さんは家庭の食卓、それからいわゆる外食に象徴されるお店の食卓、それに続く第三の食卓づくり、地域の食卓づくりを提唱していらっしゃいまして、学校で教えておられるとともに全国で講演をしてご活躍中の方でいらっしゃいます。本日は「なつかしい未来へ 地域に大きな食卓をつくろう」というテーマでお話を頂戴いたします。

     では、どうぞ皆様方の大きな拍手でお迎えください。結城登美雄さんでございます。よろしくお願いいたします。(拍 手)

    (結城)

     どうも、結城です。よろしくお願いします。

     僕は、東京というところはそんなに来ないんですけれども、本当に人が多いですね。お話を聞いたら(来場者数が)去年17,500人ぐらいが、今年はもう20,000人を超えているんだそうですけれども、どうしてこんなに食べ物にたくさんの人が関心をもつんだろうか、何か不思議な気がしています。

     「食育」はまだまだ耳慣れない言葉だし、何となく消化不良みたいな言葉だと、僕自身も思っています。「食育って何だろうか」ということについてはもうお話があったと思いますので、僕なりに食育について、地域という現場でやろうやということをお話をさせていただきます。

    ■「食育」に画一化は似合わない

     食育基本法が今度国会で決議されるんだそうですけれども、国民運動になっていくとか、いろんな行政の方々に力が入っています。その力が入ったものが勝手に一人歩きしないようにしていくことも大事かなと。「こうすれば食育っていいんだよね」と、上から来たものをただこなすだけの食育にならないように。それぞれの地域は、雪の降る現場もあれば、海の現場もあれば山もあれば、それぞれの違いがあるわけで、画一的にならないようにしたいものだなと。

     画一的でないところはどこかというと、それぞれの都市であれ農村であれ漁村であれ、食べ物をつくる人たちがいる現場、それは一次産業もあれば、家庭の台所で毎日毎日家族のためにつくっているお母さんたちがいるところでもあります。

     「食育」というのは文部科学省も応援しているように、昔、村井弦斎さんが言ったことが、今、教育の中で重要なテーマになっています。知育・徳育・体育にプラスした食育です。けれども、日本人は何でも「そうだ」と言うとワーッと食育へ行きます。僕はあんまりみんながワーッとやるのを好きではないんです。そんなの当たり前じゃないか。その当たり前の場所がちょっとおかしくなっているので、僕はそれをもう一度地域という現場で、食べ物のある場所で考え、子供たちも一緒に、大人たちも一緒に、お年寄りも一緒にやっていくということが大事なような気がします。

    ■「食育」の主役は家庭のお母さんたち

     今、あふれている情報を見ていくと、何となく「子供たち」というのが一つのテーマのようでありますが、僕は子供をやる前に大人は大丈夫かいと思っているんです。

     ここはちょうど半分半分、女性が多いのでほっとしていますが、どこの家のお父ちゃんも食育なんて大したことは言えないんですよ。うめえものはどこにあると言ったって、銀座とか六本木だとかばっかりしか知らないんですから。せいぜい「新宿辺りで食った何かがうまい」ぐらいの、その程度の連中が「食育」と言うよりも、僕は褒められもせずお金もとらずにやってきたお母さんたち、あるいはおばあちゃんたちが多分食育の一番の担い手と言いましょうか、そこが大事だと思っています。

     農水省よりも、文部省よりも、霞ヶ関よりも、あるいは議員たちよりも、おばあちゃんやお母さんたちにその地域の舞台の台所と舞台の食卓のところで広げていっていただきたいなというのが、私の食育の第一印象です。

     けれども、お母さんも忙しいのか、あるいはお母さんたちもちょっと面倒くさくなったのか。まあ、手抜きもあるでしょう。でも、「食べ物って大事だよ」というのは、この「食育」という言葉が出てきて、みんなが考えるようになった。でも、それを家族だけではなくて、家族の集まりである地域の人たちが少しずつ知恵や物を持ちよってやっていくことはできないかなということと考えています。

     それでは、今からスライドを映させていただきますので、準備をお願いします。


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