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ニッポン食育フェア
食育推進全国大会
 

ニッポン食育フェアin福井 ―いのち感じる 大地からの食育

食育体験ワンダーランド「食べることは暮らすこと」

「農」の暮らしを楽しむ 〜農のクラフト〜

 昔の人は稲や麦を収穫した後、ワラも暮らしに上手に生かしました。わらじ、むしろ、なわ、米俵、屋根ふきなどなど、ワラは農作業や暮らしに欠かせない、すばらしい生活素材でした。

 ブースでは、稲ワラや麦ワラを使い切る食育ワンダーランドを開催。先人の知恵・技や現代の新しい楽しみ方を体験していただきました。

 

稲作体験授業から。図工、国語、環境学習まで授業を展開できると、教育関係者の関心を集めたワラ細工。

写真 左から:穂(みご)部分でつくる「みご筆」と習字、中間部分でわら人形、 下のはかま部分を煮て制作した「ワラ半紙」

稲ワラで、わらじ、なわはもとより、花瓶、馬、亀、鳳凰など、ワラ細工の名人芸を披露してくれた、長野県上山田町大わらじ委員会の皆さん

稲ワラを横糸に織りこむ機織り体験。出展した「信州つがいけ食農学習センター」では、農村生活の食の知恵、暮らしを楽しむ技の体験学習が開催されている

麦ワラ細工は、江戸時代、門前町に集った庶民のみやげ物として発展。工芸品としての性格が濃く、来航したペリーも買いあさったと伝えられる。
会場では伊豆・修善寺の麦藁細工の店「晨(あした)」に。馬、指輪づくり等を指導していただく


壁面展示「農村の四季」

 ワンダーランドの大壁面には、農村の四季の風物詩を織りこんだ高さ2mに及ぶ大タペストリーが4枚。長野県飯綱町の農村女性グループ「織りみずき」の力作です。その前では昔なつかしい石臼びきのきな粉づくり体験。エジプトの石臼=サドルカーンも登場し、小麦粉を作りました。また、農文協『うかたま』編集部による「おかんメニューの世界」展示には、ちゃぶ台に昭和中ごろの家庭料理が並びました。

農村の四季の風物詩を織りこんだタペストリー。
(左上)春、(右上)夏、(左下)秋、(右下)冬


お役に立ちます 食事バランスガイド〜福岡女子大学栄養科学科

 福岡女子大栄養科学科では、早くから食育ボランティア学生ネットワーク(しょくぼネット)を立ち上げて活動し、また食育支援プロジェクトの取組みも進めています。
 しょくぼネットでは、保育園や小学校などに出かけて、食事バランスや食習慣の大切さをテーマにした食育劇、食育カルタ、おやこ料理教室の補助、大学の学生食堂のメニューの食事バランス表示など、多彩な活動をしています。

 「食と農の応援団劇場」1日目には、早渕研究室チームの永原真奈美 非常勤助手が「『食事バランスガイド』で健やか食生活のすすめ」の講演をしました

 この日のブースでは、食事バランスのチェックと、食育カルタが行なわれ、賑わっていました。食事バランスチェックは、自分のお昼ごはんを選びとって、SV(※)をカウントして、改善を考えるもの。学生のアドバイスで、幼児とお母さんがいっしょに「野菜がないんじゃない」などと話しながら、何回も選び変えてバランスのよい食事にしていきます。

(※)SV:サービング数。「食事バランスガイド」で使われる単位で、一日にどのくらいの量の食事をとればよいかわかる

 食育カルタを1枚拾うごとに、その句をめぐって会話・小話が入ります。
たとえば「い いただきます。おいしく食べるおまじない」というカルタを使った場合
「いただきますって、言ってる?」「いる」「なんで、言うのかな?・・・
ありがとうという気持ちなんだよね。
料理してくれた人に、食べものを育ててくれた人に、それから野菜にも魚もいのちがあります。そのいのちにありがとう、いただきますって」
と語りかけ、カルタを楽しみながら、食の会話がはずみました。


食育カルタを説明しながら、会話がはずむ

食事バランスのチェックでみな真剣

知らなきゃ損する 堆肥のビックリ教室〜武田健コンサルタンツ/(株)AML農業経営研究所

武田健コンサルタンツのブース

 堆肥製造と堆肥による土づくり、施肥改善のコンサルタントとして、全国各地の自治体やJAを指導している武田健氏は「食と農の応援団員」。

 家畜糞や地域資源を活かして高品質堆肥をつくって施し、土と作物の力を最大に発揮させ、健康的でおいしい農作物を増収すること、すなわち「家畜・資源−土−作物−食」がつながって、地域により豊かな農と食が実現していくことが、武田氏の食育応援です。

 その考え方と技術を著した『新しい土壌診断と施肥設計』『絵で見る おいしい野菜の見分け方・育て方』『だれでもできる養分バランス施肥』(農文協刊)が、多くの人に活用されています。

 武田氏は「食と農の応援団劇場」2日目に、「知らなきゃ損する おいしい堆肥の使い方」と題した実演・試食をおこない、好評でした。ブースでは、堆肥サンプルとともに、堆肥活用で健康育ちに変り、おいしさがグーンとアップしている各地の農作物が展示されました。
 鹿児島県JAあおぞらのメロン・ホウレンソウ・ナス・カボチャ・ニガウリ、同県大崎農園の小ネギ、静岡県富士宮市内の生産者の緑茶・紅茶、青森県JA東北天馬のナガイモ。タイで指導しているマンゴーも展示されました。

完熟堆肥施用・施肥設計したナガイモ(左)は、未熟堆肥施用(中央)に比べ、きめが細かく肌もきれい

 完熟堆肥を施し最適な施肥設計をしたナガイモは、肉質がきめ細かく白く、掘り取り後の日数がたっても肌の退色やしおれがありません。
 自然のいのちの力をフルに発揮させて、その恵みをおいしく楽しくいただくことが、食育の基本だと感じさせられました。


(※)撮影:倉持正実、坂本文明、文責:ニッポン食育フェア事務局 このサイト内の文章・写真の無断転載を禁じます