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ニッポン食育フェア
食育推進全国大会
 

第2回 食育推進全国大会

光る! 農業高校生・水産高校生の活躍

 福井県内高校生の、地域資源を活用して食の楽しみを豊かにする試み、小学生などの食農教育支援の取組みが光り、来場者の注目を集めました。

福井農林高校〜地域名産で「うららドレッシング」

 福井県は全国2位の長寿県。その要因として、野菜を豊かに上手に食べていることがありそうです。福井農林高校では、そうした野菜食をさらに豊かにするために、地域の伝統野菜のバイテク活用による保存も含めた野菜栽培の充実や、加工・料理の開発などに、学科連携で取り組んでいます。

 この日は、その成果のひとつ、生産科学科で栽培し、生活科学科で加工に取り組んだ「うららドレッシング」を紹介、試食に出しました。
 「うらら」とは、原料に地域特産である「う」ウメと、「ら」ラッキョウを使っていること(ほかにゴマ油)、「私ら」をこの地域では「うらら」と言うことから名付けました。小麦粉と米粉にカボチャとジャガイモのマッシュを加えたクレープを、キュウリに巻いて「うららドレッシング」をかけて味わいます。地域産の野菜がつまったクレープとドレッシングは、ウメのサッパリ感も快く、試食はたいへん人気でした。

福井農林高校の「うららドレッシング」サービス

小浜水産高校  エチゼンクラゲ使ったクッキー「えくらちゃん」

 小浜水産高校のブースでは、エチゼンクラゲの粉末を使ったクッキー「えくらちゃん」の紹介、試食を行ないました。同校食品工業科では、平成14年から、定置網漁で獲れる雑魚の活用に取組み、シィラーゲン(シイラの骨から抽出したコラーゲンカプセル)、雑魚揚げはんぺん、鯵のモト(極小アジの旨味成分を濃縮固形化したダシの素)などを開発してきました。そのうち、エチゼンクラゲの被害で雑魚も獲れなくなる事態に、これの有効利用に挑戦しました。ところが、あの巨体を煮てもダメ、蒸してもダメ。あきらめかけていたときに、生徒が鍋に残った白い粉末を発見。

 成分を調べると、ニガリのそれに近い組成で、灰分が90%以上で、ナトリウムがほとんどですが、脂質の中身にはパルミチン酸・オレイン産・EPA・DHAなど体にいい成分が入っていることが分かりました。エチゼンクラゲを煮詰めて濃縮エキスにし、それを凍結乾燥(フリーズドライ)して粉末を取り出しますが、1匹100kgのクラゲから取れる粉末は約500g。これを使って、地元企業と共同でクッキーを開発したのです。口の中に残るほのかな塩味が、エチゼンクラゲ粉末の味とのこと。ブースでは、水産経済科3年生の説明に、来場者が感心して試食し、お土産にしていました。
小浜水産高校の「えくらちゃん」試食サービス

坂井農業高校  小学生と稲栽培から米粉パンづくりまで

 坂井農業高校では、東十郷小学校の農業体験学習に協力しており、5年生のテーマは米づくりで、田植え・成長観察・刈り取り・脱穀にやってきます。応援するのは生産技術科の作物専攻の生徒。ふつう稲作体験は米を収穫したら、おにぎりにして食べて終わりとか、もちをついて収穫祭というケースも多いなか、せっかく農業高校がかかわるのだから、米のよさ、加工の楽しみをもっと伝えたいと、米粉パンづくりまで行なっています。
 パンづくりはオーソドックスな方法ですが、指導の黒田先生と生徒たちは、事前に3回作ってみて、こね加減や焼き時間を決めたとのこと。当日は、米粉だけではふんわりしたパンにはならないこと、小麦粉のグルテンとイースト菌の働きで膨らむことなどの説明をして、作業開始。小学生たちは、喜んでこねてのばしました。発酵を待つあいだに、強力粉からガム(グルテン)を取り出すミニ実験もして、米と小麦に親しんでもらいました。

 5年生は、こうした農業体験を社会や国語などの教科と関連づけて、前後にいろいろ勉強して来ているようで、たとえば米の種類を知っていたり、体験のお願いやお礼の手紙の文面も上手に書けていたりと、感心することが多いとのこと。総合的な学習の中でたいせつな役割をしている米粉パンの味を、多くの来場者が噛みしめていました。
坂井農業高校 小学生と米粉パンづくり

若狭東高校  地域の食をうたった「食育カルタ」


若狭東高校の食育カルタ

 この春卒業した生活科学科の生徒たちが、クラス全員で絵を描いて「食育カルタ」をつくりました。現3年生がそれを小浜市の食育イベントなどで使っていますが、この日ブースでは、子どもたちを集めてカルタ会をしました。終わったあとのアンケートでは、「子どもと楽しみながら、私が知らないことも学べてよかったです」「福井県のことが書いてあり、勉強になる」など、若いおかあさんたちから、句の内容が好評でした。


 それもそのはず。カルタには、毎日の実習や研究プロジェクトで学んでいる地域産物の知識などが、食事・食習慣のたいせつなことがらともに、いっぱい詰まっているからです。

 「み 三方梅 三日三晩の土曜干し」「さ さば街道 若狭の歴史がつまってる」「こ こしひかり 発祥の地は福井県」「ね ねぎで有名 谷田部ねぎ」「う 海の幸 元気な骨をつくります」「え 笑顔って とても大事な調味料」…などなど。家に帰って思い出して、よんでもらえると素敵ですね。
(※)撮影:倉持正実、木村信夫、文責:ニッポン食育フェア事務局 このサイト内の文章・写真の無断転載を禁じます