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ニッポン食育フェア
食育推進全国大会
 

ニッポン食育フェアin群馬 ―“食育”は、農業・農村体験から

教育ファーム『出前農場』コーナー

 会場の外には、動物とのふれあいや畑を耕す体験ができる「出前農場」が登場。天気に恵まれたこともあり、家族連れで一日中にぎわいました。

農家の技 畑の耕し方教室

 盛り土をしてつくった畑を、ミニ耕耘機で耕す体験コーナー。長靴と麦ワラ帽子も準備され、身につければ気分はすっかり農家です。サツマイモの苗、カブトムシの幼虫がプレゼントされる企画もあり、配布前から列ができる人気ぶり。カネコ種苗とカナイ産業に協力いただいたきました。

 おそるおそるミニ耕耘機を動かす人の隣には、指導の人がつき「そんなに機械を押さえつけなくてもだいじょうぶ」「そろそろUターンしてみようか」など、適切なアドバイスが入ります。子どもたちは畑を何往復もしながら、土の感触を確かめていました。

 またサツマイモ苗の配布には、「品種は何? なると金時か、おいしそう」「家に畑があるからちょうどいい」「10本も苗があればずいぶんできるな」と口々に言いながら、うれしそうに受け取っていきました。


好天に恵まれて出前農場は大にぎわい

サツマイモの苗、カブトムシの幼虫をプレゼント

ミニ耕耘機を体験中。まっすぐ進むコツをつかむまでがちょっとたいへん

はたらく動物ふれあいコーナー

 このコーナーでは、生後1カ月のホルスタインの子牛、生後3カ月の日本ザーネン種の山羊のほか、デュロック種の子豚、ジュリア種・ボリスブラウン種の鶏、ウサギたちとのふれあいができました。(社)群馬県畜産協会と、高崎市の長坂牧場に協力いただきました。

 「(初めてだから)ちょっとこわい」と立ちすくむ子どももいれば、動物に話しかけながらすんなり親しむ子どもも。そしてかわいい動物たちにさわったあとは、会場に設けられた手洗い場で「きちんと手を洗おう」との指導もされました。


ヒヨコをやさしくもちます

「ウサギさんかわいいね」

朝と夕方、運がよければ子牛にミルクをあげる体験も

体感! バイオエネルギー

 会場の一角にあるテントからは、香ばしい匂いがたちのぼります。搾油機でナタネ油をしぼる実演です。
 種1kgにつき300ccの油ができ、絞りかすは発酵堆肥にできます。この捨てるところのないナタネは、バイオマス(再生可能な生物由来の有機性資源)のひとつ。「菜の花プロジェクト」の一環として行なわれ、天ぷら油で動くバイオディーゼル車も展示されました。

 また、「田口菜」の種のプレゼントもありました。田口菜とは菜の花の一種(地方品種)。その昔、明治天皇が行幸された折に献上したところ、あまりにおいしかったので、土地の名にちなんで命名されたといわれています。
 地元の人に言わせると、田口で育てないと田口菜の味にならないとか。10月に種を蒔けば、1月にはかき菜で、3月ごろに蕾のついたいわゆる「菜の花」が食べられるそうです。


油しぼり実演中

天ぷら油で動くバイオディーゼル車の説明

里山・田畑の生き物たち

 サル、シカ、イノシシなどが、どんな被害をもたらすのかのパネル、剥製の展示がありました。実際の姿を知らずに「かわいい」とだけ思わないように、害獣としての面を伝えるコーナーです。
 麻布大学の協力で設けられました。

 人気は、動物クイズ。「ニホンジカのツノはどれ?」「ツキノワグマの模様はどれ?」など、テント内のパネルをヒントに、7つの質問に挑戦。全問正解で「ちょいと不良(わる) 野生動物の缶バッジ」がもらえます。


動物クイズが大人気

天敵観察のたのしみ。テントウムシの姿をじっと見る

パネルを見ながら動物クイズに答える

 応援団劇場で里山・田畑の生き物たち「食べて防ぐ鳥獣害対策」の講演をされた江口祐輔さんは、害獣としてのイノシシについて「年間被害総額は、50億円あまり。ニホンザルですら14-15億円ですから、いかに被害が大きいかわかりますね」といいます。

 夏のイノシシはまずいとよく言われますが、解体処理の勘所がわかっていれば、一年中おいしい肉が食べられます。まず仕留める人によい状態の肉を食べさせて納得してもらいながら、数年かけて島根の特産品「山くじら」に育て上げていったそうです。
 これからは、ただ狩猟するだけでなく、エサ場が減らないように山の管理をするなど、動物が害獣にならないように環境を整えるのが大切、とお話しされていました。


(※)撮影:倉持正実、文責:ニッポン食育フェア事務局 このサイト内の文章・写真の無断転載を禁じます