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かぼちゃの「ち」 地産地消を目指して
―恵庭の「ムラの宝」、ほんものの味を伝える農家たち

農家で伝えられてきたかぼちゃ料理をもって出演された吉田俊二さん

  「食育教室」でも、学校給食でも、恵庭産農産物の魅力と役割がじつに大きい。そこで、3番目「ち」のキーワードは、当然「地産地消を目ざして」となりました。

農家の伝える味、かぼちゃの塩煮、かぼちゃ団子

 登場していただいたのは、野菜生産者の吉田俊二さん。吉田さんは、「恵庭グリーンツーリズムネットワーク」会長 をつとめ、また「えにわアグリ企画」という仲間を通じて、消費者との交流、子どもたちの農業体験の支援などを続けています。

 その吉田さんが、紹介してくれたお料理は、「かぼちゃの塩煮」と「かぼちゃ団子」。どちらも農家の昔からの食べ方で、塩煮はその名のとおり塩で炊くだけ。かぼちゃの旬の夏から秋に、おもに仕事の合い間に食べるおやつでした。

  「かぼちゃ団子」は、傷んだり余ったりしたかぼちゃを蒸してつぶし、じゃがいもでんぷん(片栗粉)と混ぜて練って団子にしたもの。人によっては小麦粉も混ぜます。小判型にしたり、棒状に丸めて輪切りして焼き餅や、汁ものなどにしました。団子で保存し、日持ちしないかぼちゃを冬の間に食べる農家の知恵と技 です。いまは、冷凍保存して、鍋物にもジンギスカンにもおやつづくりにもと、一年中さまざまに楽しむことができます。

 試食したゲストの本多さんの感想も上々です。「塩煮はほのかな塩気で、かんでいると甘味が出てきます。本当においしい、ホクホクかぼちゃはこの食べ方で。かぼちゃ団子は、もちもち感があって、焼いた香ばしさがすてき」。

かぼちゃの塩煮

かぼちゃ団子


恵庭の土と農業を守った「えびすかぼちゃ」の歴史

 吉田さんは、恵庭の農業とえびすかぼちゃの深い関係を紹介してくれました。北海道畑作では、連作障害の回避などのため、伝統的に、麦−豆−ジャガイモの3 年輪作でした。その輪作の中に、より収益性の高い野菜を組み合わせたい。恵庭農家の試行錯誤はつづき、えらばれたのが「かぼちゃ」。そして昭和40年代の初めに「えびすかぼちゃ」の栽培が確立したのです。えびすかぼちゃのふるさと恵庭は、えびすかぼちゃによって畑が守られていたのです。

 この日、屋外会場では、JA道央女性部恵庭ブロックの皆さんが、かぼちゃ団子、じゃがいも団子を試食サービス。来場者は地域農業を支えるかぼちゃの、農家が受けついできた伝統の味を楽しみました。

土を守る輪作の重要作物、かぼちゃ

ここにくれば、野菜嫌いもなおります

 吉田さんたちのグループはそれぞれが得意な生産品目をもち、消費者による収穫体験・持ち帰りなどを通じて、恵庭野菜の魅力を伝えています。吉田さ んが特に大事にしているのが、本物の野菜の味体験。収穫体験ハウスには30種を超える野菜が育っていて、「ここにくれば野菜嫌いの90%がなおる」と話します。例えば、キュウリ嫌いには大きく太ったキュウリの味を体験、ピーマン嫌いには甘味のあるピーマンを食べてもらい、味のイメージ転換を仕掛けます。

 ステージで、ピーマンが得意でないという宮川アナに、吉田さんは持ってきたピーマンをすすめました。「甘い、クセがない」の言葉に、「パプリカ系 の品種ですが、これを食べるとふつうのピーマンも好きになります」と、吉田さん。完熟したかぼちゃの見方、アスパラの鮮度の見方…などなど、恵庭の農家には、消費者が野菜とつき合うための魅力的な知恵がいっぱいでした。

この味でピーマンが好きになります

かぼちゃ4種。
吉田さんの手:えびすかぼちゃ、奥さんの手:雪太郎、中央:北のこころ、手前:坊ちゃん。
完熟したものは、土に触れていた部分の色が収穫後も写真のように黄色を保つ(白っぽくならない)。