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地域の誇り持って御食国(みけつくに)交流へ
―応援いっぱい農業体験、感動的な賛歌も誕生

松永小学校5年生7人と、「米づくり委員会」の前老人会会長辻川鉄義さん、子供会会長大上好則さん、JAわかさ青壮年部清水裕樹さん

「世話焼きさん」といっしょに農業体験

 ステージの地図の、農村部の松永地区に鯖のパネルが張られ、松永小学校5年生7人と、地域の方3人が登場されました。まず、応援ゲストのトモさんから、松永小学校について説明です。

 ―松永小学校は市内の東のほうの田園地帯にあり、全校で80人。30年前から花壇苗づくりを続け、8000本の苗を育て、半分は学校で花壇などに使い、半分は地域に贈っています。6年生の花壇デザインが、県のコンクールで最優秀賞を受賞。1年生から6年生まで、作物や野菜、花を育てています。など―

 5年生(16名)は、田植えから草取り、収穫まで本格的な米づくりをしていますが、これをいっしょにやってくれるのが、地域の「米づくり委員会」の皆さんです。地図の鯖パネルに「世話焼きさん」の文字が現れました。何かにつけて学校にきて、応援してくれるので「世話焼きさん」です。ステージにお出でいただいたのは、米づくり委員会の前老人会会長辻川鉄義さん、子供会会長大上好則さん、JAわかさ青壮年部清水裕樹さん。

昔ながらの手間かける米づくり 味もちがいます

 モニターに、米づくりの様子が映し出されました。田植えは、昔ながらの型枠をつけて植える手植えです。草取りはヒエを手抜き。子どもたちは「田んぼに入るのは、気持ちよかった」「校長先生からヒエを教えてもらったけど、イネも抜いてしまいました」など、体験が紹介されました。手刈り、稲木にかけての天日干しと、多くの手をかけ、自然の恵みを受けて収穫したお米を、おにぎりにして持ってきてくれました。

 「品種はイクヒカリです」と子どもたち。「コシヒカリからはひ孫にあたります」と辻川さん。宮川アナは「きらきら光っているね」。本多さんは、「お米って、八十八の手がかかるってと書くけど、皆さんが世話焼きさんたちと丹念に手をかけて育てたお米ですね。お米は主食の中でも、体の中でゆっくりと燃えてエネルギーに変わるので、元気が続きます」と、おにぎりにいっぱい込められている「宝」を説明されながら、味わいました。

(1)型付け (2)手植え
(3)ヒエ抜き (4)バインダー刈り

昔ながらの手作業の稲づくり(提供:松永小学校)

校長先生は、地域と子どもたちとの「橋渡し役」

 育てたもち米は、餅つきしてふるさと祭で販売し、地域の老人会の指導で注連縄づくりもしました。というように、とにかく地域との深いつながりで日々を送っている子どもたちです。宮川アナの「今日のように、先生がこられなくても、地区の方々がいっしょにいて、育ててくれる学校なんですね」と、「世話焼きさん」という意味に納得されたようです。

 ちょうど、モニターに、山田弘校長先生が写りました。どう見てもお百姓さんの風情に、還暦祝いに贈られた赤いタオルの鉢巻。児童の「とてもやさしくて、がんばっています」との紹介に、テツandトモさんは、「ガンバリ屋の校長先生です!」とパチパチ拍手。大上子供会会長は「校長先生が先にたってやってくれるので、地区のみんなも楽しくがんばってやれると思います」。「管理職は地域との橋渡し役」と宣言する山田校長、この日は前から決まっていた用件があり時間に間に合いそうにないとのこと。その校長からのメッセージをテツさんが朗読しました。

地区の人たちの応援いっぱいうけて 
左:稲木掛けの前で 右:橋渡し役の校長先生(提供:松永小学校)

子どものなかでふくらむ ふるさとへの愛着と誇り

 「農業体験活動をとおして、松永地区の多くの方々とふれ合い、子どもたちは多くのことを学んでくれたように思います。まず、農業のやり方や知恵をはじめ、働くことの苦労や喜びを教わりました。また、一緒に作業する中で、地域の方々の人柄にふれ、温かさや思いやりの心を感じ取ってくれたようです。その中で、自然に興味を持ち、ふるさと松永を愛し誇りを持つ気持ちが大きくふくらんでいます。このような、多様な感動的な体験をとおして、心豊かに育っています。ありがたいことです」。

地域の宝をお土産に、淡路と御食国交流

 地域への愛着と誇りを育む農業体験が、淡路島の農業体験グループとの交流、訪問へと発展しました。淡路島も昔、若狭小浜と同じように御食国。淡路訪問について、JA青壮年部の清水さんから「去年は、育てて収穫したお米を贈り合って食べ比べをしていたのですが、今年はお互いに顔の見える交流をと、お土産を持って出かけたのです」(交流は小浜市農林水産課の事業)。今回の訪問団は、5年生16名と、大人が校長・担任と辻川さんら世話焼きさん7名でした。

 物産の交換をしている写真がモニターに写され、子どもたちが「へしこ」「ちくわ」「小鯛の笹漬け」「焼き鯖」「梅干し」「お米イクヒカリ」と紹介してくれました。淡路側からは牛乳、淡路牛、しいたけ、レタス、お米キヌヒカリなど。それぞれの宝の食べものも持ち寄ってバーベーキュー大会を楽しんだのです。地域紹介・体験交流のときに、子どもたちは、地域・学校の誇りとして、30年続く花壇づくり、お米づくり、国宝明通寺など歴史文化・自然の豊かさ、元気で明るい学校…などについてイキイキと報告しました。

 本多さんは「小浜は 食育の最先端をいく、日本の食育推進基地。そこで、地域のなかでの農業や食べることの交流からさらに、外との交流に広がっていることがすごいです」と、感心されました。

淡路との御食国交流で。地域の物産の交換

感動的!子どもたちへの賛歌

 御食国交流の日、最高のお土産として喜ばれたのが、歌詞に淡路訪問が詠み込まれた歌「松永小学校の子ども達に贈る言葉」でした。この歌は辻川鉄義さんが、農業体験など地域と学校の厚い交流のなかで育ちゆく子どもたちのために作詞したもの。「歌にしたい」との強い要望があり、保護者の小畑幹子さんが作曲しました。

 ステージで、5年生が、クラスメイトのピアノと、テツandトモさんの応援伴奏で、「贈る言葉」を元気に歌ってくれました。

(一番)
 道が 村が 空が 風が 緑が 触れる
 すべてがイキイキと 眼が輝き
 心に飛びこんでくる
 解き放たれた世界が
 きっと 君達を待っている
 さァ 淡路の友達が待っている
 君達も胸が膨らんでいるだろう
 温かい人達の支えを
 忘れず いつまでも

 穏やかな明るさのなかにやさしさ・力強さを感じる歌声に、会場の皆さんは心打たれしみじみと聞き入りました。辻川さんは、「感無量です」と目頭を熱くしました。ちょうど歌唱のあいだに、会場に山田校長が駆けつけ、歌に聞き入りました。ステージに招かれ、「地区の世話焼きさんたちは、本当にありがたい。松永がいちばんと思っています。ありがとうございました」と感謝の喜びを新たにしました。

元気に歌う「松永小学校の子ども達に贈る言葉」

駆けつけた山田校長「松永がいちばんです」