手前の明るい緑色の野菜は、古代から大和地方でつくられてきた「大和まな」。奥の緑濃い野菜は、江戸近郊小松川産の菜を八代将軍吉宗が命名したとされる「小松菜」で、今日、葉物の中心になっている野菜です。日本人の心のふるさと“まほろばの国”、大和高田市の野菜畑には、伝統野菜と新しい野菜を、ともに今の時代に活かす心が息づいています。
畑で語りあう2人は、伝統野菜を守るプロ農家と、新規就農を志して研修中の青年です。野菜とともに、それをたいせつにして次代の農業を築く「人」が育っているのです。また、畑や野菜作業場には、地元の小学生がさかんにやってきて、農家の仕事や気持ちを学び、野菜大好きな子どもがふえていきます。消費者も訪れて、いっしょに魅力的な野菜料理を考えています。
都市化・住宅地化が進むなか、大和高田市には、伝統の食と新しい食を、皆で楽しみ伝えていく舞台が、畑や地域、学校、家庭に脈々と受けつがれています。そんな「食の伝承と楽しみの舞台」が、食育・健康フェアのステージに再現されました。

  • ロールまな
  • 小松菜の青葉ずし
  • タコときくなのピリ辛和え
  • ほうれんそうとハムの卵巻き揚げ
  • かきもち・きりこ
  • きりこ入り茶がゆ

    大和高田市特産のしろなを使って

  •  


    テツandトモさん、平野レミさんと地元出演者の皆さん

     奈良盆地には、古事記に記載されるほど古くに、葉もの野菜のもととなる大和まなが誕生し、今に受け継がれています。近年、その大和まなが急減し「幻の野菜」となるなか、市内の1軒の生産者によって栽培が続けられています。この伝統野菜を保存し、さらに大和高田市特産の小松菜・しろな・きくな(春菊)・ほうれんそう・ねぎの葉もの5品目も活かして、よりおいしく、きれいに、多彩な料理で楽しむための料理開発や、子どものたちへの食育が進んでいます。

     また、奈良盆地の伝統食に「茶がゆ」がありますが、茶がゆに入れる餅(かきもち、きりこ)一つとってみても、長期保存できて、しかもおいしさ・腹持ち・栄養バランスよく食べられるようにするなど、たくさんの技と知恵が込められています。

     長い歴史をもつ「日本人のふるさと」奈良盆地、大和高田市から、食の伝統のすばらしさを受けつぎながら、新しい食の楽しみをいっぱい創造し、広める、活気ある取り組みをお届けします。

    取材・文責:農文協
    記録撮影:倉持正実


    会場のようす。石臼体験コーナーなど
    食と健康に関するお医者さんやタレントさんのお話など
     
    主催団体、後援団体など、開催概要をPDFファイルでご覧になれます