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漬け物いろいろ

粕漬け

真中がしろうり、左下から時計回りに丸なす、たくあん、わらび、みょうが、きゅうり

時漬け

上がきゅうりと大根のビール漬け、下がきゅうりとなすの芥子漬け

「自給の技」で野菜の楽しみを2倍3倍に

かあちゃんの会の松本由里子会長(左)と井浦三子さん。フェア屋外会場の農産物販売コーナーで、この日の並んだ野菜など

 高山村では、生ごみリサイクル堆肥の活用で、りんごなどの果物でも野菜でも、おいしく健康的な生産物ができます。それを、より多くの住民に楽しんでもらうために、「地産地消のための 旬の味覚ごよみ」の発行や、学校給食で地場野菜を使うなどの取り組みが続けられています。

 堆肥育ちの野菜が、旬にはたくさん採れます。それを無駄なく2倍3倍も楽しむのが「自給の技」。「かあちゃんの会」などのグループが開く農産物直売所はそうした「自給の技」や情報の交流の場です。直売所当番の人がお茶請けに、また「味見」用に持っていった料理が評判になり、仲間に広がり、お客にも、聞かれれば教えてあげます。

忙しいなかで味よく漬ける名人の工夫

 ステージでは、かあちゃんの会会員で、漬け物暦四十数年の井浦三子さんに、たくさん採れる野菜を活かす漬け物の技と工夫、味を紹介していただきました。

 この日、三子さんが持ってきてくれたのは、長く保存する漬け物として、しろうり・きゅうり・丸なす・みょうが・わらびと大根(たくあんの漬けなおし)の粕漬け6種。大根は余りそうになったたくあんを捨てるのはもったいないので、粕で漬けなおしたという話に、ゲストの枝元なほみさん、宮川泰夫アナともに、大いに感心。

 さらに三子さんは、夏にしろうりなどがたくさん採れるとき、まずは塩漬けし、次いで抜き粕(前に1回漬けた粕の再利用)に漬けておき、手間があるときに、二度漬けするという、忙しいなかでのヤリクリを披露しました。
 これにも、宮川アナと枝元さんが口をそろえて「○ヶ月たったから漬けるのではなく、手間があいたらというのがいいんですね」「そんなに急がないで、時間のあるときにじっくりと、ね」。

しろうりの粕漬け

  • しろうり 
  • 新しい酒粕 
  • 抜き粕(前に漬けた粕床、砂糖と塩分が残っている) 
  • 塩 
  • 砂糖 
  1. しろうりを二つ割りにして、タネの部分を取り除いて船型にして、よく洗う。

  2. 船の9分目ほど塩を入れて漬け、3日したら上げてつゆを切り、抜き粕に漬けておく。

  3. 手間のあるときに、新しい粕に砂糖を加えて、二度漬けする。粕1袋3.8kgに対して砂糖1.5kg。このとき塩は加えず、1で漬けた塩を砂糖で抜くことで味がよくなる。


漬け物小屋は「遊び場」

井浦さんの楽しい「遊び場」、漬け物がいっぱい

井浦三子さんの奈良漬。甕から取り出して試食

 そんな三子さんの工夫がいっぱいつまった漬け物小屋が、VTRで紹介されました。新聞紙に「○○年 二度漬け しろうり」などと表示した、多種類、多年度の壷や甕、びんがいっぱいです。「ここは私の遊び場です」と三子さんはうれしそうにいいます。

 この「遊び場」から、3年物のしろうり粕漬けを甕ごと持ってきてくれました。「ビンテージですね。ついに封印が解かれました」とワクワクして試食した枝元さんは「3年たってもポリポリした歯ごたえがいいですね」。

新鮮さを楽しむ「時漬け」の技

井浦さんの畑では30種類もの野菜が育っている

新鮮さを楽しむ「時漬け」のいろいろ

 三子さんの家で自家用と朝市出荷用に栽培する野菜畑は、約500坪(16a)。7月はじめには、丸なす、きゅうり、しろうり、トマト、ピーマン、おくら、スイカ、とうもろこし、いんげん、枝豆、大根、にんじんなどなど、30種類くらいの野菜が育っています。高山村のリサイクル堆肥のおかげで、元気でおいしい野菜がたくさん採れ、休日にやってくるお孫さんたちの楽しみがいっぱいです。

 旬の時期には余るほど採れる野菜を2倍も3倍も楽しむ技が、お嫁さんの「時漬け」です。
 「時漬け」とは、新鮮さを活かしていろいろな味つけで楽しむ漬け物で、醤油漬け、ビール漬けや芥子漬けなどがあります。きゅうりは、大きくなったものを醤油漬、まだ若いものをビール漬にします。ビール漬はまわりの人びとにも好評で、直売所などでレシピが配られました。

 82歳の三子さんが保存漬け、お嫁さんが時漬けというコンビネーションのよさに、「いっしょに協力しあってつくり、両方楽しめるのはすばらしい」と枝元さんはすっかり感心されました。

きゅうりのビール漬け

 ・きゅうり 1kg(8〜9本)

A(きゅうりを漬ける材料)
 ・ビール 100cc(少し多めでもよい)
 ・塩 30g
 ・砂糖 200〜250g
  1. きゅうりにAをかけ、少し重しをして漬ける。

  2. 一晩たったら、汁の中でよくかき混ぜ、冷蔵庫へ入れる。ファスナー付のビニール袋が便利。

  3. 3日目くらいから食べられる。

きゅうりの芥子漬け

 ・きゅうり 10本

A(きゅうりを漬ける材料)
 ・和芥子 50g
 ・塩 50g
 ・砂糖 250〜300g
  1. きゅうりにAをかけ、少し重しをして漬ける。

  2. 一晩たったら、汁の中でよくかき混ぜ、冷蔵庫へ入れる。ファスナー付のビニール袋が便利。

  3. 3日目くらいから食べられる。


環境保全型農業の先進地

高山村地力増進施設、堆肥センターでつくられるフクイハラコンポ

 高山村は昭和57年以来、家庭や温泉旅館から出る生ごみ、畜産農家の牛糞、えのき茸栽培から出る廃オガ粉、集落排水汚泥という地域資源を堆肥化して、果樹や野菜の健全・減農薬生産をすすめている環境保全型農業の先進地です。
 平成17年、第10回全国環境保全型農業推進コンクールで、農林水産大臣賞を受賞しました。

 堆肥センターでできる堆肥「フクイハラコンポ」は、産地品目りんごやぶどうなどの果樹のほか、自家用の野菜生産に使われています。土が軟らかく通気・保水性がよくなり、元気な根が発達します。
 そのため、キャベツやたまねぎ、きゅうりやトマトなどの高山の野菜は「甘味があっておいしい」と喜ばれています。