イワシのすり身料理
背黒イワシのつみれ汁 |
つみれ入りのそば
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さんが焼き |
魚好きの子どもたちを育てたい
加藤岡美佐子さんとゲストの本多京子さん、宮川泰夫アナ |
子どもたちの健康づくりのために食べさせたいけれど、食べたがらないものの代表が魚。しかし、家庭で料理して食卓にのぼらせたり、子どもが自分で料理する体験を積んでいくことで、喜んで食べるようになります。
江戸時代からのイワシの本場、大網白里の先輩お母さんたちは、子どもに食べやすいイワシ料理を工夫する、子どもや若い親たちに料理体験をしてもらうといった活動をすすめています。
「郷土の食文化を伝える会」は、郷土料理の得意技をもつ会員20名ほどの会です。家庭や地域で、あるいは小学校の親子料理教室などで、地域の食の楽しみや技を伝えています。この日ステージには、同会会長で大網白里町食生活改善推進員、家ではみりん干しなどの水産加工を営む、加藤岡美佐子さんが出演されました。
地元の味からファンが広がる
九十九里漁港での背黒イワシの水揚げ |
町内の浜はイワシ水産加工の先進地。いまマイワシはとれなくなり、アメリカからの輸入がほとんど。背黒イワシは年中、九十九里漁港で水揚げがあり、みりん干しなどの加工品や下で紹介するような料理のみならず、「ごま漬け」「卯の花漬け」などにして食べられています。
これらの鮮度のよさを活かした料理は、地元だけで伝えられてきた家庭の味でしたが、日曜朝市で買った人がファンになるなどして、都会でも次第に親しまれるようになり、土産物にもなっています。
背黒イワシの多彩な楽しみ
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加藤岡さんが持ってきてくれた背黒イワシ(左上の大きな1匹はマイワシ) |
こだわりのみりん干し |
加藤岡さんは、この朝水揚げされたイワシをもって登場。写真のザルにのっているのは、カタクチイワシとも呼ばれる「背黒イワシ」です(写真左上の大きな一匹だけは、今では幻の魚になりつつある「マイワシ」)。
加藤岡さんは、背黒イワシはいちばん使い道の多いイワシだ、といいます。小さいものはごまめ、そのちょっと上は煮干し、それより大きくなるにつれて、みりん干し、めざしに加工します。
ステージ上の画面にはまず、漁港の風景が写し出され、ご主人の加工に適したイワシの見分け方などが披露されました。
次いで加工場でのみりん干しづくりの様子に変わり、天日干しへのこだわりや、長年漬けてきた、砂糖・塩・イワシのエキスだけで味を出す技など、思わず感心させられる数々のことが紹介されました。
おいしく食べる工夫いっぱいの「つみれ汁」
つみれには、おいしく食べられる工夫が込められている |
そして、家庭での料理。揚がったイワシは、お刺身、天ぷら、しょうがや梅肉などを使った煮物など、多彩な楽しみ方があります。
この日のメインテーマは、イワシのすり身団子の料理。
まずはじめは「つみれ汁」です。この料理には、子どもたちが食べて喜ぶ、味や食感をうみだす工夫がされています。いわしを流水で10回も洗い、しょうがなどを入れることで魚の臭みを除く、片栗粉で弾力感をもたせ、やまいもでフワフワ感を出すことなどです。
小学校の料理体験でも教えられており、子どもたちにもおかわりするほど好かれている「食の楽しみ伝承」の代表料理となっています。
小さいときから、イワシを手開き、摺る役割もマスター
画面には、お孫さんとの「背黒イワシのつみれ汁」づくりが写しだされました。なんと子どもたちが上手に、イワシの手開きをしているのです。「孫はいやがりません。慣れない手だと、いわしが逃げてしまうけど、うちの子はしっかり扱えますよ」と加藤岡さん。すり身を摺るとき孫たちは、すり鉢の押さえ役です。
最後に味噌を入れると、すり身がグーンと固くなって、力がいります。そんなとき、「僕が摺る」といって、子どもが頼もしい助っ人になるといいます。
こんなふうにして、いっしょに作ることで子どもは自分の役割をマスターしていき、仕事の達成感とともに、食の技が伝わり、愛着も生じていくのでしょう。VTRの画面で、つみれ汁をおいしくうれしそうに食べるお孫さんの表情が印象的でした。
背黒イワシのつみ汁
背黒イワシ 1kg分
- 背黒イワシ 1kg
- 卵 1個
- しょうがおろし汁 大さじ1
- 味噌 200〜250g
- 酒 大さじ2
- やまいもの摺りおろしたもの 少々
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- 背黒イワシは、手開きで頭・はらわた・骨を取り除き、きれいに水で洗って、まな板の上で荒だたきする。
- すり鉢に(1)を入れ、卵・しょうがしぼり汁、酒でといた片栗粉をいれ、すりこ木でよく摺る。次にやまいもの摺りおろしたものを加えて、さらに摺り、最後に味噌を入れて摺る。
- 鍋に水を入れて煮立ったら、すり身を手を水でぬらしながら丸く形をととのえて入れ、しばらくだしを引き出す。
- 汁は醤油味にととのえる。最後に長ねぎをきざんだもの、豆腐などを入れて、いただく。
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イワシの旨味を、おそばに、ハンバーグ風「さんが」に
イワシのすり身には、いろんな楽しみがあります。この地域では、年越し、節分、えびす講など四季折々、一年を通じて、おそばを食べます。
つゆの出汁となり、具としても楽しめるのが「つみれ入りおそば」。ゲストの本多京子さんは、「イワシの旨味成分がたくさんでていて、あっさりしているのにコクがあり、やさしい味」とおいしさをたたえました。また、すり身にごぼう・にんじんと長ねぎ、夏には青じそなどをきざんで加え、ハンバーグ風にして楽しむ「さんが」。「さんが」は三香の意味とか。
このように、子どもたちに、栄養バランスもよいイワシ料理を、本ものの旨味、自然な香りや色あいとともに味わえるチャンスをいっぱいつくってあげること。それが、加藤岡さんたちの活動のようです。
本多さんは、イワシに豊富に含まれる多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの成分の血液さらさら効果、脳活動を刺激する効果、太陽干しによるカルシウム吸収アップ、すり身で皮ごと食べることによる美容効果など、イワシの持つ偉大な力を紹介され、それを取り込むことができるこの地域の料理の技を、評価されました。
そして、加藤岡さんの「子どもたちは、見て覚え、食べて覚えて好きる」の言葉に、本多さんが「お手伝いの体験と、口に入れる回数が多いほど、積み重なって、好きになる」と言葉を添えられました。
つみれ入りのそば

- つみれ汁の味をととのえるさい、醤油を少し濃い目にして、かくし味に砂糖を大さじ1加える。
- 具には、油あげ、長ねぎのななめ厚切り、豚細切れを適量入れて煮る。
- 丼にゆでたそばを入れ、そのうえに薬味として長ねぎの白い部分をきざんだもの、しなちくの代用に筍を甘煮しておいたものなどをのせ、(2)の汁をかけていただく。
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さんが焼き

- すり鉢で全工程でき上がったすり身に、千切りしたにんじん、ごぼう、細かくきざんだ長ねぎ、夏なら青じそを混ぜ合わせる。
- ハンバーグの形にととのえ、フライパンで焼くか、油で揚げていただく。
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