応援者いっぱい 宇治田原町立保育所の給食
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保育所の給食例と応援者提供の食材。
下:いもころごはんと冬瓜のスープ
上:右から抹茶プリン、鮭の味噌香味焼きとキャベツと水菜のごま和え、
おやつの水菜のちぢみと牛乳 |
子どもの食べる姿が家族を変える
園児の母親たちから、「何でうちの子はこんなに野菜を食べるの?」「先生、バナナは黄色でなく緑だと、子どもが教えてくれました!」などと、保育所の栄養士に声がかかります。
また子どもが保育所給食の笹ガレイをきれいに食べ、骨を標本のようにして持ち帰ったのに、おばあさんが「骨のある魚でも喜んで食べるの?」とビックリし、納めた魚屋さんへ買いにいったという例もありました。
というように、子どもたちが給食を楽しみながら意欲的に食べ、その姿が家族にインパクトを与え、家庭の食事まで変えているのが、宇治田原町立保育所の給食です。
応援者いっぱいの保育所給食
宇治田原町立保育所の栄養士、伴亜紀さんが献立を紹介 |
そんな保育所給食を支えているのが、新鮮で安全・安心、おいしい食材を届けてくれる町内の応援者と、それに応える保育所の栄養士・調理員の協力ネットワークです。
例えば、魚定本店の福田茂樹さんは、保育所から1か月分のレシピをもらい、その日の料理に向いた鮮魚を仕入れるよう、気を配ります。小さな子ども用には骨を抜いて届けます。そして冒頭の魚の話のように、「笹ガレイが数は少ないけど、あるよ。骨は大丈夫かな?」などと電話で栄養士の伴さんに相談してきます。
伴栄養士は、「4、5歳児の人数分押さえて!」と頼み、年長さんの献立に取り入れます。魚に頭や骨があることも覚えさせたいからと、骨の取り方、魚の食べ方をシッカリ教え、食べてもらうのです。
「これ、幼児が全部食べるんですか?」
ステージに出演された皆さん。応援者の皆川美代子さん(きらめき工房)、西川さつきさん(ミセス美菜’s)、中村俊彦さん(中村養鶏場)、福田茂樹さん((有)魚定本店)と、伴栄養士 |
ステージではまず、伴栄養士が9月のある日の献立を紹介してくれました。昼食には、いもころごはん、鮭の味噌香味焼き、キャベツと水菜のごま和え、冬瓜のスープ、抹茶牛乳プリンの5品。それと3時のおやつは水菜のちぢみ、牛乳です。
ゲストの為後喜光さんが「これ全部食べるんですか? 私の朝ごはんより、よっぽどすごい」と驚き、材料は保育所の庭のさつまいもをはじめ、宇治田原の方々が提供してくれているという説明に、「土地のものを使う、これが食育ですね」と早くも感心されたところで、食材を届けている応援者のうちから、福田さんら4人が登場されました。
こだわりの食材提供者たち
応援者が提供する食材(カッコ内は食材の提供者名)。左から
お茶(谷口郁男氏)
魚(福田茂樹氏)
水菜・ねぎ・冬瓜など(西川さつき氏)
お味噌(皆川美代子氏)
卵(中村俊彦氏) |
栽培切り上げ前の水菜を子どもたちが収穫し、その日の献立に(宇治田原町立保育所提供、以下※印) |
中村養鶏場の中村俊彦さんは、安全・安心な卵の生産を目ざして、鶏が健康になる飼料の自家配合を工夫しています。茶産地の特長を活かして緑茶粉末を与えているのも、その努力のひとつ。黄身の色が濃く、ケーキもかき玉もきれいにできると喜ばれています。
今日の献立では、水菜のちぢみに卵が使われています。
「きらめき工房」は、32年も活動を続けている農家女性6人の生活改善グループです。地域・わが家産の大豆、米を使った「愛あい味噌」をつくり、宅配や町内の朝市、ふるさとパック便などで多くのファンを得ています。
ステージでは代表の皆川美代子さんが、「真心込めた、愛情いっぱいのお味噌を、保育所や学校給食センターへ届け喜ばれています」と紹介してくれました。また、子どもたちに栽培体験の場も提供しています。
「ミセス美菜’s(ミセスビーナス)」は、京都府の推奨野菜、水菜を栽培し、水菜パンやクッキーにも加工して、周りに広めているグループ。代表の西川さつきさんらは農薬を使わない栽培をめざし、病害虫避け野菜のネギと輪作するなどの工夫もしています。
水菜やねぎを納めるほか、ハウスに子どもたちを呼んで収穫体験してもらいます。「自分でとったものなら食べてくれるから・・・野菜嫌いの子をなくしたい」という願いからです。伴栄養士たち給食スタッフは、子どもが午前中に摘んだ水菜を、その日の昼食に出します。
食材・料理・給食を五感で楽しむ子どもたち
大きい冬瓜にさわり、匂いをかぎ、五感で食を楽しむ子どもたち(※) |
応援者と給食スタッフの連携プレーも見事で、急に食材が届いたときには、急きょメニューを変えて対応します。
例えばある朝、西川さんから「冬瓜がたくさん採れたから使って!」とプレゼント。伴さんらは、冬瓜の大きさ、表面の毛、切るときの硬さ、匂いなどを子どもたちに体験させ、あの冬瓜がこんな料理になったのかと感じながら食べられるように、五感を使って楽しむ給食を演出します。
応援者が食材を持ってきて、子どもたちに話をしたり、いっしょに料理してくれたりするつきあいも多く、子どもたちは「水菜のおばちゃん」「お味噌のおばちゃん」「魚のおじちゃん」などと呼んで親しんでいます。
お母さんたちが、保育所のレシピを活用
給食メニューを目につく所に展示、レシピも提供(※) |
食材提供者の紹介パネル。インターネットで見ることもできる |
保育所の利点は、お迎えの親が今日の給食について子どもと話しあえるところ。
玄関近くの目につく所に、献立と食材提供者の紹介パネルを展示し、さらに献立とレシピをプリントアウトして、持ち帰れるようにしています。
またレシピの食材に検索コードをつけ、携帯電話で読み取ってインターネットの生産者紹介・生産履歴ホームページ(青果ネット)にアクセスできるようにしています。
母親たちは、子どもが喜んで食べる保育所給食をわが家でもと、献立・レシピを参考にしています。保育所の食情報が、じつに大きな働きをしているのです。
鮭の味噌香味焼き
1人分
- 生鮭 40g(一切れ)
- 菜種油 適量
- 愛あい味噌 4g
- 酒 1g
- みりん 2g
- 青ねぎ 2g
- 干しひじき 0.2g
- たまねぎ 8g
- にんじん 4g
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- 鉄板に油(オーブンシートでもよい)を引き生鮭をのせ、190℃にあたためたオーブンに入れて焼く(オーブンにより、時間・温度等は異なる)。
- たまねぎ、にんじんはみじん切り、青ねぎは小口切りにし、ひじきはもどしておく。
- 油を引いたフライパンでたまねぎ、にんじん、ひじきを炒め、火が通ったらみりん・酒・味噌をいれる。
- (1)の鮭が八分どおり焼けたところで(3)をのせて、オーブンで色よく焼き上げる。
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冬瓜のスープ
1人分
- 冬瓜 25g
- にんじん 8g
- 干し貝柱 1g
- 干ししいたけ 0.8g
- 青ねぎ 3g
- 土しょうが 少々
- 薄口醤油 1g
- 塩 0.4g
- 酒 1g
- 鶏がらスープ 140g(手羽先や鳥ミンチでとる)
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- 冬瓜は厚く皮をむき、食べやすい大きさに切り、下ゆでしておく。
- 干し貝柱を水につけ戻しておく。
- 干ししいたけは戻して食べやすい大きさに切る。
- にんじんは千切りにし、しょうがは皮をむきスライスしておく。
- (2)をほぐし、汁ごと鶏がらスープにいれる。
- (5)に、にんじん・冬瓜・干ししいたけをいれる。
- 煮立ったらしょうがの絞り汁を入れ調味し、仕上げに青ねぎを入れる。
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水菜のちぢみ
1人分
- 小麦粉 5g
- 白玉粉 5g
- 上新粉 5g
- 水 10〜15cc
- 卵 8g
- 水菜 8g
- にんじん 5g
- 干しえび 1g
- 菜種油 1g
- ごま油 0.5g
- 醤油 適量
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- 干しえびは水でもどしておく。
- 白玉粉に半分量のえびの戻し汁をいれ、こねる。
- 小麦粉・上新粉を(2)にいれる。
- 残りの水と卵を混ぜ合わせ(3)にいれ、よくこねる。
- こまかく切った干しえび、千切りしたにんじん、食べやすい大きさに切った水菜を(4)にいれて、よく混ぜ合わせる。
- フライパンに油を引き、(5)をいれて両面を焼き上げる。
- 仕上げに、醤油を刷毛で塗る。
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