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親子のふるさとおにぎり料理教室―食事バランスをしっかりと

ふるさとおにぎり料理教室でつくった献立

にんじんと小松菜で二色おにぎり

(主食2つ)

野菜・きのこもたっぷり、魚のホイル焼き

(副菜1つ、主菜2つ)

野菜の具だくさんの豚汁

(副菜1つ)

おにぎりで、ご飯と野菜をいっしょに

 松前町保健栄養推進協議会(11グループ、会員約230人)では、これまで子どもたちに向けて、町内三つの校区地域や保育園で「野菜を食べよう」「自分たちで料理して食べよう」といったねらいの料理教室を開いてきました。昨年11月には、はじめて中学生を対象に「親子のふるさとおにぎり料理教室」を実施しました。

 ステージには、町の保健センターの管理栄養士、和田暁子さんと、協議会会長、ヘルスメイトの大西多美子さんが出演されました。なぜ、おにぎり教室なのでしょうか?2色のおにぎりに、その願いが込められています。黄色がにんじんをすりおろしてゆがいて混ぜたもの、グリーンが小松菜を刻んで混ぜたものです。「野菜をご飯に混ぜてしっかり食べてもらおう」(和田さん)、「ご飯を食べる量が減っているので、自分たちの町でとれるものでバランスよく食べよう」(大西さん)という、ねらいです。ちょうど新米の季節なので、県品種「愛のゆめ」を自分の手で握って味わおうという趣向です。

松前町保健センター 管理栄養士の和田暁子さんと、松前町保健栄養推進協議会会長・ヘルスメイトの大西多美子さん 県品種「愛のゆめ」の新米と地元のにんじん、小松菜を使って

二色ご飯のおにぎり(おにぎり教室での中学生への配布資料中のレシピより)

 6人分
  • 米 720g(900ミリリットル)
  • 水 990ミリリットル
  • 小松菜 150g
  • にんじん 100g
  • 塩 小さじ1と1/3
  • 焼きのり 6枚
    ※米の水加減は米の容積の1.2倍ですが、今回は新米のため、1.1倍としています。
  1. 米をはかって洗う。水加減をして、30分間吸水させてから、炊く。
  2. 小松菜は洗って、たっぷりの沸騰した湯に根元から入れ、強火でさっと茹で、冷水にとる。
  3. (2)の水気をさっと絞り、根元は切り落として、みじん切りに細かく切り、あらためて固く水気を絞る。
  4. にんじんは、外皮をむき、おろし金ですりおろして、ひたひたの水からゆがき、ザルにあげ、そのまま冷まし、水気をしっかり切る。
  5. 焼きのりはさらに直火であぶり、対角に半分に切る。
  6. 炊き上がった(1)に塩を振り入れ混ぜ合わせ、半量ずつに分ける。(3)(4)をそれぞれに加え全体に混ぜ合わせ、それぞれ6つの三角おにぎりにし、(5)ののりで巻く。

地元食材中心に、1食の献立の料理づくり

 「親子のふるさとおにぎり料理教室」の企画については、松前中学校の家庭科担任や給食センター栄養士など学校側も大いに賛同され、土曜日開催として希望者を募り、20人余りの参加で実施されました。体験内容は、主食が二色おにぎり、主菜が魚(かれい)のホイル焼き、副菜が豚汁、デザートが変わりスイートポテト(ステージではみかん)としました。松前町でとれた食材は、米、にんじん、小松菜、大根、ごぼう、里芋、長ねぎ、たまねぎ、さつまいも、みかん、麦味噌と豊富です。

会場みんなで「食事バランスガイド」を学ぶ

 このように単品料理でなく一食分の献立を取り上げるのは、食事バランスのとれた食生活をとの願いからです。そこで、司会の宮川泰夫アナから、厚生労働省と農林水産省で作成した「食事バランスガイド」について、「健康にとって望ましい食事のために、1日に何をどれだけ食べたらよいかが一目で分かる目安です」との紹介があり、続いて和田さんから、食事バランスガイドの見方・使い方の説明をしていただきました。ステージには、食事バランスガイドの「コマ」と「料理例」のイラストパネル、そしてフードモデルの模型がおかれ、会場の皆さんには食事バランスガイドチェックブックが配られ、いっしょに食事バランスを考えられるようにしました。

「食事バランスガイド」を説明する和田さん

「食事バランスガイド」のコマの意味は?

 まず和田さんが、「コマの一番上の段は主食で、炭水化物の供給源であるご飯や麺類、パンなどです。二段目は副菜で、ビタミンやミネラル、食物繊維などを含む野菜やきのこ、芋や海藻料理です。三段目は主菜で、たんぱく質の供給源である肉、魚、卵や大豆を使った料理です。最後の段の左側がカルシウムの供給源としての牛乳・乳製品、右側がビタミンC、カリウムなどを含む果物です」と説明。主食の次の段に主菜でなく副菜がくるのは、「副菜は主菜より多くとらなくてはいけないんです。実は主菜を摂りすぎている方が多いんです。」と、コマの形に込められた意味も強調。

 ステージの「コマ」には、主食が7つ、副菜が6つ、主食が5つ、牛乳・乳製品が2つ、果物が2つというように、それぞれにマス目があり、これが1日に摂る料理の適量を示しています。このマス目数は、1日に必要なエネルギー量が2000〜2400kcalの人、よく運動している成人女性と運動習慣のない成人男性を対象とした目安です。


「食事バランスガイド」のコマのイラスト

「食事バランスガイド」の料理例
写真をクリックすると大きな画像で見られます

「おにぎり教室」の献立の食事バランスを見ると…

 そこで、食べた料理について、「料理例」に書かれている目安の数字をマス目に当てはめていきます。和田さんが、おにぎり教室の献立について、「おにぎり1個は主食‘1つ’に数えます。この献立ではおにぎり2個ですから‘2つ’と数え、主食のマス目をふたつ塗ります」「豚汁は『具だくさんの味噌汁』だから副菜が‘1つ’、魚のホイル焼きは『焼き魚』だから主菜‘2つ’と、魚の上に野菜ときのこがたっぷりのっているから副菜‘1つ’、みかん1個は果物‘1つ’」と当てはめていき、コマのマス目を塗りつぶします。

「ふるさとおにぎり教室」の献立の食事バランスをチェック。
モニター上でマス目が塗られていく

台所に「食事バランスガイド」を貼って点検を!

 「このコマのマス目が1日で埋まればいいんですね。皆さん、台所に、食事バランスガイドを貼って、これで主食が1つ摂れた、これで副菜が2つ摂れたと、料理しながら点検してはどうでしょう」宮川アナの提案です・

 食事バランスガイドのコマには、「菓子・嗜好飲料」のヒモがついています。これは、食事を楽しむためのヒモで、「楽しく適度に」摂ることがたいせつ。コマの軸は、食事に欠かせない水やお茶。そして、コマの回転に欠かせない「運動」が、継続的に必要なものとして表現されています。

食事づくりの段取り、知恵と技を体験

 「ふるさとおにぎり教室」を、中学生はどう受けとめたでしょうか? 教室では食事バランスガイドそのものは説明していませんが、大西さんたちヘルスメイトは、朝食をしっかり食べることのたいせつさ、お米のもつ偉大な力、ご飯中心の食生活のバランスの良さなどを語りかけてから、料理実習に入りました。素手で三角に握るおにぎりが丸くなったり、俵になったりしましたが、それもまた楽しく、もっとつくりたいとのリクエストが出るほどで、自分で握ったものをじっくりと味わいました。

 料理4品を同時進行でつくるのは、はじめての生徒がほとんど。皮むきでも、じゃがいも・にんじん・さつまいもではそれぞれ包丁さばきも、難易度も違います。また、一つのにんじんをおにぎり用に摺り下ろす部分と、豚汁用にいちょう切りする部分の使い分けや、ゆでるとき葉物はお湯から、根物は水からという違い、などなど、ふだん改めて教えてもらうことのない調理の技と知恵をにぎやかに学んでいったのです。

中学生が楽しくたくさんのことを学んだ「ふるさとおにぎり教室」(写真提供 松前町)

地域のおばちゃまたちから楽しく学ぶ

 バランスのよい食卓をつくるには、段取りや技がかかせません。地域の先輩から、それを親しく楽しく伝授される貴重な体験となった「おにぎり教室」。生徒たちは「協力して作ったご飯はとてもおいしかった」「好きでないにんじんがおいしく食べられた」「野菜の切り方、つくり方が大体分かった」「おばちゃまたちと仲良くなれてよかった」などと喜び、「また機会あればぜひ参加したい」という感想が寄せられました。

 宮川アナが生徒2人の感想文を紹介。大西さんたちヘルスメイトは、町内ほかの中学でも続けたい、と意欲的です。