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研究課題名

地域における3世代共同農業体験学習の教育効果に関する研究

報告者(代表者) 木島 温夫 滋賀大学教育学部

  氏 名 所属機関
共同研究者 栗田隆司 大津市立唐先小学校
宇部甫 滋賀大学教育学部環境教育湖沼実習センター
札葉日出男 滋賀大学教育学部環境教育湖沼実習センター
研究協力者 安田有里 滋賀大学教育学部
岡田智恵 滋賀大学教育学部

 滋賀大学教育学部が位置する大津市平津地域は石山学区内にあり、この学区における農家世帯数は年々減少し、都会から移ってきた若い非農家の核家族が増加している。石山小学校は生徒数736名の中規模校であるが、子ども達は全く農業とは縁のない生活をしている。一方、地域には経験と知識を蓄えた元気な高齢者も多くおられ、農業・環境・自然を守るのに役立ちたいと思っておられる。このような状況のもと、大学の施設を使って相互に影響し合えるプログラムを提供することを意図し、地域における3世代共同農業体験の企画は、大学、地域公民館、地域高齢者(ネイチャークラブ会員・滋賀大学教育学部附属環境教育湖沼実習センター客員研究員)が協力し、地域の若い家族の農業体験を支援するものである。

 4月から1年を通じてのプログラムであるが、研究対象は6月から3月までである。プログラムの内容は、大学教員と地域高齢者で検討し、学生が進行役となり、地域高齢者が実地指導をし、子ども達と、保護者が一緒に農作業を体験するものである。参加者は5家族7人の2、3年生とその妹弟達合計16名、地域高齢者3名である。6月から3月までの毎週1度の計27回の農業体験を各回2時間ずつ行った。この間欠席する子どもはほとんどなく、ほぼ皆勤であり、子どもによる5段階評価は毎回高かった。
 子どもたちには毎回ノートにその日の仕事内容や感想などを記録してもらい、進行役の学生が毎回子ども達を観察しその変化などの記録を残した。また2003年12月10日に参加者3世代にそれぞれアンケート調査を行い、これらのデータから教育効果の検証を行った。

 子どもの変化(子どもへの教育効果)をまとめると以下のようである
◆食習慣の改善
  ・偏食が緩和された。
◆根気強さ、集中力が育まれた
  ・収穫の喜びを感じ、その事によって作業のやりがいを感じるようになった。
  ・主体的にまた根気強く作業が行えるようになった。
◆他者を思いやる心が育まれた
  ・年下の子を気づかう事ができるようになった。
◆観察力が育まれた
  ・植物や虫、野菜に目を向ける事が多くなった。
  ・作物や栽培についての知識を習得できたこと。

 保護者(母親)の変化(への効果)をまとめると、食意識の変化(普段から旬の野菜を使うようになった等)があったこと、作物や栽培についての知識を習得できたこと、収穫の喜び、自らの手で物を作る喜びを知ったことなどである。

 高齢者への効果は、異年齢間交流、子ども・保護者との関わりで安らぎと生きがいを得られたこと、これまでの知識の見直しが出来たことである。

※本研究に関する発表予定
  • 確定しましたら掲載いたします。

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