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研究課題名

大学を拠点とし、地域性を重視した食育実践推進のコラボレーションシステムの構築

研究代表者 足立 己幸 女子栄養大学大学院研究科長

  氏 名 所属機関
共同研究者 二見 大介 女子栄養大学 (教授)
三浦 理代 女子栄養大学 (教授)
武見 ゆかり 女子栄養大学 (助教授)
金子 嘉徳 女子栄養大学 (助教授)
石川 みどり 女子栄養大学栄養科学研究所 (研究員)
吉岡 有紀子 女子栄養大学 (助手)
香川 明夫 埼玉県坂戸市立 大家小学校 (教諭)
研究協力者 田中 久子 埼玉県入間西福祉保健総合センター
大村 外志隆 埼玉県入間西福祉保健総合センター
片野 恵理 坂戸市立市民健康センター(主任 栄養士)
秋吉 敏子 ボランティアグループ 坂戸市を元気にし隊
榊原 京子 ボランティアグループ 坂戸市を元気にし隊
大場 保孝 川越農林振興センター
石田 めぐみ 保育園めぐみ(栄養士)
漆畑 瀬津子 鶴ヶ島市食生活改善推進協議会(メンバー)
高木 京子 地域活動栄養士れもんの会(メンバー)
根岸 亜沙子 女子栄養大学 (学生)
谷岸 潤子  女子栄養大学 (学生)
藤野 里美  女子栄養大学 (学生)

  本研究は“食育とは人々がそれぞれの生活の質(QOL)と環境の質(QOE)の向上につながるような、望ましい食を営む力を育むための学習の機会を提供すること(教育的アプローチ)、ならびにそうした食を実践しやすい食環境(フードシステムや食情報システム)づくり(環境的アプローチ)の両方からのアプローチを、関連する学問等の成果を活用するプロセスである(2004、足立による食教育の概念規定(1997)の一部修正)”の認識の下に進められた。「食育コラボレーションマップ」(以下、食育Cマップ)を作成し、埼玉県S福祉保健総合センター(以下、Sセンター)管内(2市3町)の52の食育関連組織やグループ(以下、グループ等)と同地域内の栄養・食を専門とするJ大学とのコラボレーション形成のプロセスで、以下の結果を得た。

1)Sセンターが呼びかけをし、食育研修会に参加した52グループ等について、グループ固有の活動内容により「地域の人間・食物・食環境の関連図」(足立 2003)にマッピングした。フードシステム、食情報システム、両面の機能を併せ持つことを特徴とする統合(主として食事提供を伴う教育機関等)の3タイプに大別された。

2)グループ等が実施している食育活動のねらい、実施、成果、スタッフ等についてカード法を活用して、課題分析(6回)を行なった。各ターゲット世代の食の課題に対応した展開が難しい、提供する情報が一般的なことや個人的な生活経験に留まって、ニーズに対応した展開にならない、実態把握はされても分析やその解釈が難しい、わかりやすい表現スキルがない等の問題点が抽出された。

3)34のグループ等が参会した食育推進研修会で、前項2)で抽出された課題解決のため、他のグループへの「プロポーズ作戦(仮称)」を行い、食育Cマップのネット化を試行した。大学Gの専門教員に加えて学生Gへプロポーズが多く、また研修会場、食堂、健康センター、図書館、教材やその作成設備等物的資源の活用への要請が出された。

4)地域内O小学校の食育実践プログラムにJ大学栄養教育学系教員と卒業研究生が、ニーズアセスメント、計画、教材作成と実施、評価、報告書作成、並びにそのプロセスについて学校保健会での報告・討議、次の課題提案のフルコースを協働した。地域内で
食育に関心を持つ関係者同士の情報交換の場が必要であるとの要請が多かった。

5)グループ等間の情報交換やコラボレーションに本食育ネットのホームページ開設が必須であるとされ、そのコンテントや表現法の検討において、本食育ネットのねらい、地域での貢献、メンバーシップ等が具体的に検討され、この作業がコラボレーションシステム構築の本段階での総括になった

6)本研究は大学を拠点とする方向で出発したが、住民参加・主導の視点から、どのような拠点になるかが重要であること、そのためには、大学は人的資源や社会資源を必要なときに活用できる、住民にわかりやすい“食環境(総合タイプ)のコア”のスタンスが重要であると考察された。


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