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たかきびへっちょこだんごで祝い労う――岩手県県北
魅力、利用、継承
「たかきび」はモロコシのことで、ふつうのきびは「いなきび」と呼ばれる。たかきび、いなきび、ひえ、あわ、そばなどの雑穀は、長い歴史を通じて、この土地の人びとにとって重要な主食として栽培・利用されてきた。 たかきびは、赤い色あいの団子やもちになり、農作業の間食や子どものおやつにされ、またお祝いごとや、秋作業が一段落した庭仕舞には、たかきびの「へっちょこだんご」をつくった。たかきび粉やいなきび粉、あるいはもちあわ粉をそれぞれこねて団子にし、真ん中に親指でくぼみをつけて、煮立っているあずき汁に入れる。へっちょことはへそ(だんごのくぼみ)のことで、農作業のねぎらいの意味もあるという。へそに味がしみておいしく、汁粉をすするから「すすりだんご」ともいう。また、あずき汁に入れると浮き上がってくることから「うきうきだんご」とも呼ばれる。 親しみのこもったいろいろな呼び名が象徴するように、雑穀の利用は、地域の暮らしの文化そのものである。1970年代に急速に減っていったが、地元や県などによる郷土食の見直しの努力によって保全され、「食の匠」の人たちが料理の技を伝えている。 |
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