雪菜(ゆきな)

雪の保温で伸びてくる――山形県米沢市西部

60〜80cmに育ったものをいったん収穫し、10株ほどに束ねて1ヵ所に集め、新聞紙やワラ、土で囲って「とう(花茎)」が伸びるのを待つ。

調査地:山形県米沢市
産地:山形県米沢市上長井地区のほか、自家用として古志田・遠山地区
生産量:約8t(米沢市上長井雪菜生産組合)
生産者:11名(米沢市上長井雪菜生産組合)
流通・購入ガイド
  • 地場消費が中心。直販のほか米沢市内を中心に一部商店でも販売。
  • 生協などによる域外への販売も始まっている。
    入手先に関するお問い合わせ
    米沢市上長井雪菜生産組合 吉田昭市
    〒992-0065 山形県米沢市古志田町2895
    調査内容のお問い合わせ
    山形スローフード協会
    〒991-0032 山形県寒河江市南町2-1-16
    TEL 0237-86-6133 FAX 0237-86-9644

  • 魅力、利用、継承

    ぶすべ漬。雪菜の代表的な加工法。独特の辛味が特徴。

     名君上杉鷹山が奨励したともいわれるほど古くから栽培され、「かぶのとう」「長岡菜」とも呼ばれてきた。各地にある「雪菜」は収穫してすぐおひたしなどで食べるが、ここのは趣が異なり、夏にタネ播きして、11月に根付きでいったん収穫したものを、束ねて畑土に並べて覆いをして、雪を待つ。雪中で気持ちよく気温・湿度が一定に保たれた雪菜が「とう」(花茎)を伸ばしてくるのを摘んで食べる。

     収穫は12月下旬から2月。雪国で冬のさなかに新鮮な青物をとる先人の叡智である。生でもクセがなくほのかな甘味して、サラダにも美味しい。おひたし・炒めものにもいいが、雪菜といえば「ふすべ漬け」。ふすべて(湯通しして)塩だけで漬けると、辛味が出てくる。

     米沢市上長井雪菜生産組合では、防虫ネットで覆った中で、蜂を利用した交雑のない受粉をおこなって、純系の種子生産をしている。市の地域特産物に指定され、体験型観光のなかにふすべ漬け講習会がとり入れられている。