こんにゃく在来種(こんにゃくざいらいしゅ)

品質最高の「和玉」を手づくりで――群馬県甘楽かんら町・神流かんな

こんにゃく在来種種芋の越冬保存の様子。室温3度以上に保つ。

調査地:群馬県甘楽郡甘楽町、多野郡神流町
産地:群馬県甘楽郡甘楽町(斉藤武雄氏)、多野郡神流町(黒澤克彦氏)
生産量:甘楽町200a、神流町85a
生産者:2名
流通・購入ガイド
  • 斉藤氏はすべて生芋で出荷している。
  • 黒澤氏は生産した生芋を自宅の加工施設で製品化し、在来種であることを明確にして販売している。関東はもとより東海・近畿地方からも注文がきている。
    入手先に関するお問い合わせ
  • 富岡地区農業改良普及センター TEL 0274-63-6711
  • 藤岡地区農業改良普及センター TEL 0274-23-4555
    調査内容のお問い合わせ
    群馬の食文化研究会 TEL 0274-63-4972

  • 魅力、利用、継承

    産地と「在来種種生芋からの手づくり」ということとをブランド化した製品。

     全国一のこんにゃく産地である群馬県の山間地帯では、かつて傾斜地に適した在来種(和玉)が栽培されていた。和玉はこんにゃくになる成分「マンナン」の含量が高く、品質は非常に優れている。ぷりぷり感があって、歯ざわり、舌ざわりのよいおいしいこんにゃくができる。

     しかし、夏に低温に遇うと黄化病という病気が発生すること、タネいも(生子)を植えてから収穫まで3年と長くかかること、段々畑での作業に手間どることなどから、平坦地栽培に適し、2年で収穫できる経済性の高い新品種「あかぎおおだま」などに代わられた。

     現在、和玉の生産を続けているのは、在来種の品質のよさと魅力にこだわり、意識的に残そうとするごく少数の人びとだ。ある栽培リーダーは、業者へ生芋で出荷するいっぽうで、地元の社会教育施設での体験学習用などに提供している。ある生産者は栽培から加工・販売の一貫経営を行ない、1年を通じて板こんにゃく・玉こんにゃく・糸こんにゃく・しらたき・さしみこんにゃくなどを販売し、取扱店や消費者にファンを増やしている。