つちくじら

偉大な海の恵みと鯨食文化――千葉県和田町

調査地:千葉県安房郡和田町
産地:千葉県安房郡和田町
生産量:7〜8月の漁期に26頭
生産者:1社 外房捕鯨株式会社
流通・購入ガイド
  • 鯨が揚がると鯨肉取り扱い業者に限らず町民へ知らせ、解体場で精肉の販売をする。
  • 地元で作られてきた加工品である「鯨のたれ」は、安房郡千倉町の鯨加工直販店、和田町の「くじら屋」、地域の海産物みやげもの販売店などで販売されている。
    入手先に関するお問い合わせ
    外房捕鯨株式会社
    〒299-2704 千葉県安房郡和田町和田636
    調査内容のお問い合わせ
    食育を考える会
    〒292-0453 千葉県君津市筧輪867-5
    TEL 043-294-0283

  • 魅力、利用、継承

    鯨のたれ:漁師が鯨を自家消費するための昔からの加工方法でつくる。

     江戸時代のはじめ、紀州からきた鯨組によって始まった南房総捕鯨も、いまでは和田町の外房捕鯨だけ。国際捕鯨委員会の管理対象外の「つちくじら」のみ、国に許可された7〜8月に26頭を捕獲する。漁があったときに、町民に知らせて精肉を販売する。

     南総ならでは食べ方は、漁師が自家消費のためにつくってきた「鯨のたれ」。薄切り肉を醤油・みりんなどのたれで味付けして干し、あぶって食べるもので、にんにくやしょうがのおろし汁をたれに加えるななど、漁家それぞれに好みの味を楽しんできた。

     鯨は地域にとって、偉大な海の恵みだった。その鯨食文化を伝えていくために、「和田町くじら食文化研究会」が「むらおこし」に結びつける活動を展開。町は社会人対象の田舎暮らし体験の中に「くじら学」を設け、小中学校では、漁協女性部員や研究会メンバーが鯨食文化を次代へ伝える活動をしている。