ビール麦 金子ゴールデン(びーるむぎ かねこごーるでん)

国産ビール麦の先陣をきる――東京都練馬区

やや細長い金子ゴールデンの粒

調査地:東京都練馬区
産地:東京都練馬区
生産量:平成17年産500kg
生産者:金子ゴールデン実行委員会の生産者
流通・購入ガイド
まだ試作段階で販売はされていない
調査内容のお問い合わせ
JA東京あおば
〒179-0075 東京都練馬区高松5-23-275
TEL 03-5372-1311

魅力、利用、継承

金子ゴールデンの麦畑

 明治時代になるとわが国でもビール醸造がはじまったが、使われた麦は外国からきた品種だった。明治33年(1900)、現在の練馬区豊玉の金子丑五郎は、六条大麦品種の「四国」と米国ビール麦品種の「ゴールデンメロン」の自然交雑でできた雑種の中から、「金子ゴールデン」をつくりだした。

 早生で草丈が低いため倒れにくく、少ない肥料でもよく育ってつくりやすいため、一時は関東一円に栽培が広りエビスビールなどに使われた。また、この品種を親に数々の国産ビール麦品種が育成され、わが国ビール醸造に大きく貢献した。

 練馬は大根産地で名をはせたが、収穫前の大根畑に麦をまいて、大根が吸い残した肥料で育て、春には麦がきゅうりなどの寒さよけ・虫よけになるというように、ビール麦はエコファーミング・パーマーカルチャのたいせつな一角をなしていたのである。

地域の有志が、歴史的な品種による地ビールづくりを夢見て、平成15年に農水省生物資源研究所からタネを70粒譲り受け、増殖・栽培を開始した。16年秋には40キロにふえたタネを播き、17年収穫の金子ゴールデンで、原点の味「練馬ビール」が誕生する予定だ。