|
Home >> 分類別:魚介・海藻 >> 魚介
ニゴロブナ琵琶湖の環境再生と伝統的食文化ふなずしの継承――滋賀県琵琶湖周辺
魅力、利用、継承
ニゴロブナは琵琶湖の固有種。沿岸のヨシ帯で産卵、孵化し、成長につれて、沖合いに移動する。2〜3年で全長25〜35cmになり漁獲される。 古くから、琵琶湖に面した湿田地帯は上質の米産地。この米と琵琶湖の魚とが地域の食文化を形づくってきた。その中でも、かつてはほとんどの家でつくられていたのが「ふなずし」だ。海水魚に比べて鮮度が落ちやすい淡水魚を、獲れたとき塩漬保存しておき、必要に応じて塩出しして、ご飯と漬けて食べるのがこの地域の食の技である。ニゴロブナと米飯がじっくり乳酸発酵してかもし出す、特有の酸味あふれる香り、魚卵の色鮮やかさ。近江のふなずしは一度食べたら、その複雑で奥深い味わいが忘れられない。中でも、春4月、抱卵した雌を刺し網で獲って使ったものは最高のもてなし料理であった。 江戸時代膳所藩お抱えの御用料亭が創業した大津市の(株)阪本屋は、鮒の選び方に始まる厳格な製法を代々伝えている。 近年、湖の環境と生物層の変化の中で、ニゴロブナの漁獲も減ってきたが、平成11年に始まった琵琶湖総合保全計画などにより、回復の兆しが見え始めている。琵琶湖沿岸の環境と生物と食文化の絶妙なつながり、その保全と継承が期待される。 |
|||