阿波和三盆糖(あわさんぼんとう)

伝統の技がつくる上品で高級な味わい――徳島県上板町・土成町

調査地:徳島県板野郡上板町
産地:徳島県板野郡上板町・土成町
生産量:2,200t(昭和55年)
生産者
流通・購入ガイド
  • 近畿地方に55.6%が販売されており、次いで中部地方、関東地方に多く販売されている。
  • 販売先としては、59%が和菓子製造業である。
    入手先に関するお問い合わせ
    阿波和三盆糖資料館 TEL 088-694-2020(岡田製糖所)
    調査内容のお問い合わせ
    とくしま総合的な学習研究会
    〒770-1034 徳島県徳島市南佐古4−1−32
    TEL 088-622-7878 FAX 088-622-7879

  • 魅力、利用、継承

    和三盆糖の研ぎの風景。和三盆の名の由来通り、盆の上で何度も研いで蜜をもみだす。

     鎖国下の江戸時代、砂糖づくりの技術確立による自給はわが国の悲願だった。現宮崎県を視察してサトウキビの苗を持ち帰り、研究の末に成功させたのが、現上板町の丸山徳弥だった。阿讃山脈南側の上板地方は、扇状地の砂礫土壌のため、サトウキビの糖度を高めるのに最適なことも加わって、砂糖は藩の重要な産物になった。

     明治以降、外国からの輸入で国産砂糖は急速に減ったが、徳島の砂糖は最高級の「和三盆糖」として生きのびてきた。ファーッと広がるまろやかさ、さわやかな香り、上品な甘さは、ほかに変えがたく、高級和菓子づくりになくてはならないものだ。

     サトウキビ(阿波のものは「竹糖」)は、5月に苗を植えて、12月から収穫する。冬に、竹糖を刻んで圧をかけて絞り、煮詰めて「白下糖」をつくり、「研ぎ」によって糖蜜を抜く、といった、伝統的で熟練が必要とされる技術によって、生産が受け継がれている。