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溜池のふな(ためいけのふな)ため池の恵み――香川県全域
魅力、利用、継承
ため池の多い香川県では、昔は、秋から冬にかけて池を干すときに獲れたふなを家庭の料理に用いていた。香川の味三傑「うどん」「醤油豆」「てっぱい」のうち、「てっぱい」にはふなが欠かせない。せん切り大根と塩じめ・酢じめしたふなを酢味噌であえ、特産とうがらし「香川本鷹」とねぎで辛味と風味をそえる郷土料理だ。そのほか、昆布巻きやふな豆をつくり、じっくり煮込んで骨や頭も食べた。洗い、煮つけ、甘露煮にも使われた。 ため池の干し上げをしなくなった現在は、養殖のふなが主流であるが、これはほとんどが釣堀用で、食用はわずかである。そのため、いま家庭で「てっぱい」をつくる場合は、さば、あじ、このしろなどの海水魚を利用することが多い。 養殖は、ふ化後15日育てた稚魚を稚魚池で1年間育てたのち、養魚池に放し約3年育てる。漁獲は10月〜3月にふなを地引網で獲り、活魚水槽車で全国へ送られる。香川県内にへらぶな生産組合が数組合あり、それぞれが保全の努力をしている。稚魚は自家生産で、4月中旬に、メスとオスをコンクリート水槽に放って2〜3日で産卵させる。人工採卵・人工授精する場合もある。 |
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