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食の大切さを伝えたい! 若者世代への食育講座

二口柚子((社)富山県栄養士会会長)/富山県

富山県の小・中・高校生の食事事情

 「食」に対して課題が多いとされる高校生・大学生への食育活動についてお話しくださったのは、二口柚子さん((社)富山県栄養士会会長)。平成13年度からスタートした「食育講座」のことを中心に、発表されました。

 平成18年3月に富山県が実施した食育に関するアンケート調査をしたところ、さまざまな課題が浮彫りになりました。アンケートの対象は小・中・高校生1,540人(うち小2が362人、小5が340人、中2が505人、高2が333人)。調査項目は、生活リズムや食生活の状況、昼食について(高校生のみ)など。

二口柚子さん

※画像をクリックすると、大きな画像がみられます。
富山県が実施した食育に関するアンケート調査の結果(当日のスライドより)
写真左:「朝食の摂取について」。必ず食べる子どもの割合は高く、比較的良好な摂取状況
写真右:「食事は誰と一緒に食べるか」。朝食を一人で摂る(孤食)の割合は学年が上がるほど高くなる

自分の頭で考える「食生活」

 アンケートの結果をふまえて食育講座を始める前に、対象となった若者たちに食についての疑問をだしてもらったところ、その内容はまさに多種多様なものになりました。
  たとえば、

  • 何をどのぐらい食べたらよいのかわかりません
  • 食べ過ぎ/そうでない の違いがわからないのですが
  • コンビニ弁当でバランスがとれているのか、心配です
  • タンパク質ってどんな食べ物なのでしょうか?
  • 食べても太らないものを教えてください
  • 血液型によってダイエット法が違うというのは本当ですか?(講座の少し前にこの内容を扱ったTV番組が放映された影響)
  • 夜に食べても太らないのでしょうか?
  • 食べても吐いてしまうのですが、だいじょうぶなのでしょうか
  • 野菜ジュースで栄養を摂ることはできるのでしょうか
    など。

 そこで二口さんは「これらの疑問について、自分の頭で考えて・答えをだしてもらうため、いくつかの課題を立てることにしました。コンビニ弁当との上手なつきあい方を初めとして、選食のできる力(自分の頭で食生活を整える力)をつけてもらうためです」と話し、実際に以下のような講習会をおこないました。

講習会の様子(当日のスライドより)。
写真左:料理カードを使ってバランスよく料理を選ぶ方法や、野菜350gを実際に計量する学習
写真右:実際にご飯の量を計り、適量を把握してもらう学習

 授業が終わっての感想は、

  • 野菜を使ったおやつが簡単にできることがわかってびっくりしました
  • 子どもに自分のいい加減な食生活が伝わると思うと、ゾっとしました
  • 食材がいろんな使い方ができることがわかりました
  • 豆腐からもおやつができることがわかりました
  • 朝食一日の元気の源となる大切な食事であることがわかりました
  • 卒業後は一人暮らしをしようと思っているのでとても自分のためになった
 などの反応があり、学校側からもたいへんよい機会になったと好評を得ることができたそうです。

食育リーダーの派遣事業

 また現在、富山県でおこなっている「食育リーダーの派遣事業」についての説明がありました。
  この「食育リーダー」とは、管理栄養士・医師・調理師など各関連分野に置いて専門的な知識をもつ方、食生活改善推進員、食の伝承人、JA女性団体などから登録した、30名の方からなる組織です。
 学校、企業、ボランティア団体、自治会などからの希望をいただいたあと、富山県栄養士会が、その目的にあった方を講師として派遣し、県内での食育を推進する活動をおこなっています。

 最後に二口さんは、
 「私たちの大切な命を支えるため、多くの命をいただいていることを忘れることはできません。また北陸という風土の中で育まれた食物・食文化を、次の世代につなぐことを大切にしたいのです。
 ですから今後も、とくに心身ともに自立する準備をする大切な世代である若者たちが、自分の頭で考えて『食生活』を送れるよう、栄養士会としてはサポートしていきたいと考えています」
 と結ばれました。