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キャベツクラブの活動〜『食』の大切さを子どもたちに伝えていくために

貝山昭子/キャベツクラブ

利府町は梨の町

発表をする貝山昭子さん

 2004(平成16)年7月に誕生した「キャベツクラブ」は、宮城県利府町の食育推進ボランティア団体です。子どもたちに学校給食から食の大切さを伝えること、また子どもたちを通じ家庭に様々な情報を発信したいとの強い思いから、行政と地域住民の連携で組織されました。

 利府町といえばまず、特産の梨。秋から春先にかけて梨売りの店が街道沿いに広がり、地元の風物詩になっているほど。また、通称「表松島」とも呼ばれており、ワカメやカキの味の評判も高いそうで、毎年3月4日には浜田地区でも「浜祭り」というカキのお祭りなどがひらかれています。

「食べる」を学ぶ

 利府町には小学校6校、中学校3校あり、その給食は「みんなのお昼キャロット館」「みんなのお昼ポテト館」という2カ所の学校給食センターで賄われています。給食と家庭での食事、その切り離しがたい関わりについて、貝山さんはこう言います。

 「昨今、学校給食の充実に反して家庭での食事のあり方が問題化して久しくなっています。家族みんなで食事をすることが、日本での家族の基をなしてきました。家庭における食事のあり方は、児童生徒の心身の発達を促すだけでなく、生き方に対しても強く影響を与え、食物や環境の繋がり、「命」の結びつきを考えるとてもよい場でした。

 しかしながら社会の変化などの理由により、家庭において食事のあり方を学ぶことがとても困難になってきているように思われます。このようなことから、今まで家庭で学んできたことが、学校給食の場に求める声がとても高まっているように思います」

 そこで地域の協力あおぎながら、地場産品を活用した学校給食の取り組みがとても必要になったと考え、「キャベツクラブ」が誕生しました。

 その目的としては

  1. 地域が支える学校給食を考えていきましょう
  2. 学校給食を通して「食生活の見直し」を図り、望ましい食文化を考えていきましょう
  3. 「食」を通して、家族・家庭の絆を深めましょう
  4. 残菜のリサイクルなどを通し環境や「命」の結びつきの認識を深めていきましょう
と掲げられています。

グループの活動

キャベツクラブの活動の様子

食材提供グループ

食文化指導グループ

献立研究グループ

環境研究グループ

健全育成グループ

 

 「キャベツクラブ」では、役割ごとにいくつかのグループに分かれています。

1. 食材提供グループ
 地場産品、とくに野菜とか海産物の生産および提供活動をおこなっているグループ。
 生産者が直接学校給食センターに搬入したり、休耕畑を利用してカボチャとか大根、ニンジンなどの野菜を(最終目的は無農薬で)つくっている方々がいるそうです。規格外のものはスープやサラダ、あるいは潰して使ったり、同じ形に揃えなくてもよい献立にする工夫をするといいます。

2. 食文化指導グループ
 食事のマナーの指導、箸の正しい使い方の作法など、正しい食生活・食文化の指導を大人がきちんと子どもたちに伝達しようというグループ。
 「日本の食文化の中ではお箸の作法が結構あるにもかかわらず、意外と軽視してしまいがちなので」と、紙芝居を使って箸の持ち方、嫌い箸(してはいけない箸の作法)などの指導をするそうです。
 また、食に関する情報収集活動。楽しい給食環境の充実。ということを目的として活動もおこなっています。

3. 献立研究グループ
 食生活に対する子どもたちの意識向上のために、行事食の献立提案や、学校給食のメニュー検討をおこなうグループ。「キャベツクラブメニュー」として、地場産品を使った献立を考え、実際に給食に提供しています。

4. 環境研究グループ
 子どもたちの環境意識の向上を図るため、子どもたちが環境を考える研修の開催と指導をおこなうグループ。
 学校給食センターの生ゴミ処理機からでる堆肥を使った宣伝活動と、残菜の減量化を推進しています。「食育と環境」というテーマで、スライドを使ったクイズ形式にするなど、楽しみながら学べるような工夫をしています。

5. 健全育成グループ
 家族そろって食事をすることの大切さを指導するグループ。
 実際に子どもたちを育ているお母さんたちにも入ってもらい、平成18年から始まった新しい活動です。
 健全育成啓発のポスターを作製し各学校のほうに張り出してもらうなど、食を通して健全な心と体をつくることへの啓発活動をしています。

 このほか、食生活総合グループも活動をしていて、「もっともっと地域の方たちの協力をいただきながら、子どもたちに安心・安全な食の選び方、正しい栄養の取り方などを、会員と努力をしながら一生懸命進めていきたいと思っております。充実した会にしていくためには行政とも協力を図りながらやっていきたいです」とこれからの抱負を語って報告が結ばれました。